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  • 第1話 処刑人の娘への応援コメント

    はじめまして。
    カクヨムを使い始めたばかりの頃に(今も初心者ですが)「カクヨムで一か月活動してみたら」というエッセイを見かけたのがきっかけで、ここにたどり着きました。
    数年前の作品に対して失礼します。

    上手く考えをまとめることができませんが、色々考えさせられる作品でした。
    この物語、正論を説いて処刑されたのであろうバーナー先生と、正気に戻った父親カール以外の人間はみんな精神状態がどこか異常なんですよね(殺人をショートして楽しんだり、処刑について「割り切ることを覚え」ていたり)。中世から近世にかけてのヨーロッパで処刑が群衆の娯楽だったというのは僕も聞いたことがあるので、こういう時代が実際にあったんだろうと思いますが、それにしてもすごい時代ですよね。
    そして、科学的な合理主義や教育制度の発達などによる断絶はあるにせよ、ある意味ではこういった群衆たちと現代の大衆が地続きになっている訳で、考え始めるとこれはなかなか怖いことだと思いました。

    アガーテに対して群衆が「一種の神々しさを見出した」というのがこの作品の肝だと思いますが、分かるような、分からないような……。
    命に対する敬意を保持しながらも(あるいはだからこそ)「理想的な処刑人」であろうとする彼女のあり方は、職業人として究極の姿と見ることもできますが、身分制度やその時々の政治権力に逆らえないからこそたどり着いたものと考えると、人間としてはこれ以上ないくらい悲しい生き方だという気もしました。

    長々とすみません。

    作者からの返信

    こんにちは。はじめまして。

    数年前の作品なので自分でも読み返しながら返信を書いています。
    当時はフランスのサンソン家に関する本を読んでいたころでなかなか興味深いなと小説にした覚えがあります。万人受けするものではありませんが、人に何かを思わせる点ではうまくいったように思います。というより、なぜ書けたのか、作者のはずなのによくわかりません。

    現代の私たちの常識は未来の人々の常識とは限りませんから、今私たちが当然のように思っていることも未来人からしたら異常なことは多々ありそうです。アガーテたちと私たちの違いもきっとそんなものですよね。

    アガーテの神々しさ……作者側の言葉が足りなかった部分ですね。彼女は女性初の女処刑人。それも若く堂々とし、群集の前に忽然と現れ、斧を振るう。イメージとしては女神アテナのような戦う女性像を出したかったのだと思います。

    感想をいただいて嬉しかったです。
    ありがとうございました。