授乳指導
出産翌日、授乳の指導があり、そこからおよそ3、4時間おきに授乳が始まりました。
最初は全然お乳が出ませんでしたが、あきらめずにマッサージし、赤ちゃんに吸うことを覚えてもらうことで少しずつ出てくるようになりました。おっぱいって、赤ちゃんと一緒に作り上げていくものなんですね。吸ってもらううちに、おっぱいも出てくることを覚えていきます。
マッサージは痛いです。かなり痛いです。その分、母乳が出ないと落ち込みます。けれど、どんな胸でも少なくとも出るそうです。最初のお乳はちゃんと赤ちゃんに必要な栄養分が備わっているので、少しでもあげられたほうがいいそうです。最初の数日から、どんどん色も変わるんですよ。
出産って、お母さんだけが大変なんじゃないんですよね。赤ちゃんにとっても大仕事。出産後、医師が「鬱血してるね。赤ちゃんも頑張ってくれたんだな」と言っているのを聞いたとき、自分だけじゃなかったんだとハッとしました。そして、おっぱいだって母の努力と子の努力で出るようになるんですもの。
私は正常分娩でしたので、動けるには動ける状況でした。帝王切開の方は産後が大変痛いそうですね。裂傷ができちゃうと、結局痛いんですけれどね。
けれど不思議なもので赤ちゃんが泣いていたり、授乳の時間になると、痛みより「動かなきゃ!」って想いが勝つんですねぇ。不思議でした。
母乳が推奨されていましたが、足りない分はミルクで補います。私は量が本当に隠し味程度にしか出なかったので、最初からミルクと母乳の混合でした。
あの分娩室で隣だった若い女性は、最初から母乳をあげず完全にミルクで育てていました。いろいろ理由はあるんでしょうが、1ccでもいいから最初の母乳はあげたいという人がほとんどの中、潔いほど割り切った人だなと驚いた記憶があります。人それぞれですね。
それにしても、授乳室でお母さんが母乳やミルクをあげている姿って、無条件で美しいなと感じました。
それまで貧乳がどうのこうのとコンプレックスに感じたこともありますが、赤ちゃんに差し出された胸はどれも神々しく見えました。
それにあの眼差し。伏し目がちに見守る母親、上を向く赤ちゃんの視線の構図が本当に美しいと感心したものです。
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