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私は地方の観光地を旅していました。
ペンションのような建物が多く見られましたが、
それらは乱立してしばしば廃墟のような状態でした。
道の有様も独特で、碁盤の目のように道が都市的に交差することはなく、
わざと行き止まりを形成するような無計画さを感じました。
その場所で私はある宿泊施設に滞在しているようでしたが、
その施設もまた曲がりくねった道の行き止まりを奇妙に塞いでいて、
民家を改装した宿泊用家屋と2?3の漁師が漁具を保管するための
古びた小屋が重なり合うように建っていました。
そこの主人は施設の裏手で鳥類のヒナを飼育しています。
ヒナは体長が20cmくらいの大きさがあり、目も開かず、
羽毛も無い孵化直後の姿でした。その鳥を彼は大型犬用と思しきケージに
ひどく詰め込み、何か餌を与える世話をしているようでした。
私はその行為を少し離れた宿泊施設の入り口辺りから見ていました。
私が恐怖したのは、その入り口部分、扉の左側に置かれた傘立てです。
傘立てはヒナ鳥の死骸を煉瓦のように規則正しく積み、
青い粘土で隙間を塗り固めた気味の悪いものでした。
一匹のヒナの顎の骨が外れて、地面に落ちていました。
彼は私が傘立てを見ているのに気づいたのか、
こちらに近付いてきましたが、私は逃げ出していました。
私は歩き続けていると、近所のトンネルに着いていました。
ここで目が覚めます。
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