梳る

髪に櫛を通すたび


仮面は一枚増えていく


つややかにてらう 櫛の目は


明日の私を連れてくる


一枚、一枚、また一枚


ひとつひとつと時を重ねる


私の仮面は増えていく


また一日と目覚める度に


仮面は分厚くなっていく


もう元の顔もわからない


仮面は肉に張り付いてしまった


目を開ける


そして私は櫛を手に取る

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