鳴神の

時雨が降り出した午後の空

駆け込んだ軒先で雨宿りすること15分


制服に染み込んだ雨の匂い

君の濡れた髪と火照った頬に

違う意味で顔を赤くする


「雨、やまないね」と呟くと

「そうだね」と言葉が返る


本当はそんなこと思ってないんだよ

2人だけの時間がずっと続けばいいな、

ただそのことだけを思ってる


独り善がりの心の声

そんな願いが届いたのか


雨はやむことを知らず

地面を叩く音だけが響き渡る














  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る