第2146話:ウルウル・バースル~人造人間~

「もしかして君、人造人間かい?」

「そうですが、もしかしてあなたも?」

「そうなんですよ~ やっぱり珍しいじゃないですか人造人間って。特に見た目で人造人間ってわかる人造人間は特にさ」

 確かに質が高い人造人間は私たちのように継ぎ接ぎは体に無く、見た目では普通の人間と区別がつかない。

「普通の手術痕とかなら消しちゃうけど、私たちのような生まれついての継ぎ接ぎは消すの大変だからねぇ」

「そうそう。いろいろお話聞かせてよ。誰にどんな目的で作られたのかとか、兄弟とかはいるのかとか」

「いいですよ~。私が作られたのは博士がですね……」

 そんな感じで人造人間トークに花が咲き、気づけば使ってるパーツの型式や構造の話までしてしまった。

「ねぇねぇ、提案なんだけど」

「何?」

「腕パーツとか交換してみない?」

「えぇ……?」

「いいじゃん人造人間同士なんだし、さっきの話だとちゃんと分解できるように作られてるみたいだし、大丈夫でしょ? 型式もたぶん互換あるよ」

 とんでもない提案だ。

「嫌ですよ……そんな、それも会ったばかりの人と……」

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