第2070話:メーサファ・ライロウブ~武器屋~

「武器屋?」

「そう、今君が使っている物はレンタル品だろ? レンタルは手入れとかある程度はやってもらえて便利だけど、儲けの一部がそっちに持ってかれるし、常に手になじんだ物が使えるとも限らないしね。自分で武器を買って手元で自分で手入れとかしてる方が愛着も湧くし、カスタマイズも自由にしてもいい。しかも借りれないような特殊な武器も選べるしさ」

「確かに……」

「さて、君はどんな武器がお好みかな?」

「そうだなぁ……今借りてる武器が剣だから、やっぱり剣にしようかな」

「考え方が甘い!」

「えぇ?」

「確かに剣はいろいろな使い方ができて便利だけどさ、まぁ器用貧乏って言うか強い扱いをするのがめちゃくちゃ難しいしサブウェポンだよ。剣は剣で一本もっておいて、それとは別の強い武器を一本持っておくってのがやっぱり大事なんだよ。特にこんな世界だし、最適解だけ求めようとしたら携帯兵器みたいなのを持ち歩けばいいわけだしな?」

「まぁ……確かに」

「というわけで武器屋だ! いろいろ見て好きな武器を決めるんだぞ」

「まぁいろいろ見てみますね」

「あんまりダンジョンとか地下とか密林とかに行かないならこういう槍とか便利だな。先端に刃がある武器で棒として扱っても良し、重くなっている先端に遠心力を与えて叩いても良し、短く持ってもいい」

「へぇ、便利ですね」

「まぁ長いから取り回しは悪いんだけどな。結構慣れるまでは自分が振り回されがちだ」

「なるほど」

「次におすすめは斧だな。これも結構いろいろ種類があって小さい物とか、めちゃくちゃでかいものまで様々、大体は重いからパワーが必要だが、相応に威力が出る」

「持ってる人見たことあります、とても力強くて一撃でいろんな魔物を砕いているのを見ました」

「そうそう、斧は砕き割るみたいな使い方もできるな。似たような使い方でより重く砕くことに重点をおいたのがハンマーとかの武器。他にもいろいろあるから見てみるといい」

「メーサ、これは?」

「これは……俺もよく知らない武器だな。なんだろうか、すみませんこれなんですか?」

「これは鎖付き大鎌だな。パワーとテクニックを両立させて扱わなければ事故が起きる。思い付きで作ってみた物の使い道がほとんどない一部の変な奴しか使わない武器だよ」

「へ~いいですね。使ってみてもいいですか?」

「マジか? 俺は離れてるから、怪我するなよ?」

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