第2061話:ペラ―・フィアー~船旅~
「海だー!!!」
「海ですね、船旅は初めてでしょう? 具合が悪くなったりは?」
「無いです!」
「まぁ、今はテンションが上がっているから平気かもしれないけど、少し慣れて落ち着いてきたころに具合悪くなったりするかもだから、気を付けてね」
「大丈夫です!」
「気持ち悪い~!」
「だから言ったのに……ほら、酔い止め飲みな」
「ありがと……」
「あとは、甲板に出て日陰で風に当たってな。目は閉じて、座ってさ」
「うーん、船旅ってもっと優雅なものだと思ってたのに……」
「もっと大きくて船酔い対策もされてるような船ならね。こんな孤島への連絡船みたいな小船はあんまりあんたのイメージする優雅な船旅っていうのとは違うかもね。もしくは運河をボートで移動するみたいなのとか、そういうのとは根本的に違うんだ。海の波で結構揺れるものなのさ」
「ペラ―はなんで平気なの?」
「まぁ私は慣れているだけだよ。生まれが離島でよく連絡船には乗っていたってだけって話さ。昔はまぁ私も結構船酔いでダメな感じになってたけど、今は全然。こっちに来てすぐとかも体質が昔に戻ったならダメかなって思ったけど、あんまりそういうことは無かったよ。あんたも慣れるぐらい乗ることになるさ。どうせさ」
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