第1885話:ホライ・ライム~悪徳~

「この仕事は簡単で自分は労力をかけることなく、お金を稼ぐことができるんだ。今の時代の賢いやり方って言うのはこういうことだぜ」

「はーんなるほどな」

「この辺りじゃこのやり方を取り締まる法律みたいなのもないからな、やりたい放題よ」

「へぇ」

「まぁ実行するならもっと詳細な話や販路の一部を売ってやってもいい」

「本当ですか!」

「ああ、いいだろ?」


「聞いてたぞ」

「何か文句があるのかい?」

「ある。さっきのは詐欺だろう?」

「詐欺じゃないさ。ちゃんとあのやり方で儲けは出るだろ? ちゃんと販路は安定して買い取ってくれるところを紹介するつもりだぜ?」

「彼一人がやるのならな、儲けも出るだろうな。しかし君は今日だけで同じ話を3人ぐらいにしていただろ? そのペースで増やし続けたら彼らの仕入れに相当する部分にすぐ不具合が発生する。というか、今の時点でずいぶんと無理が発生してるだろう?」

「まぁな、よくわかってるじゃないか」

「そりゃあ、ある程度まともなアンテナ張ってればわかるさ。お前、その販路終わらせるつもりか?」

「仕方ないだろ、もう終わりなんだから。どっかのアホが吹聴して回ってなんも考えない奴が荒らしまわり始めたんだから。俺もさっさと最後に荒稼ぎして抜けさせてもらうぜ」

「たくましいことだな。ならばまぁあと数年もすれば落ち着くかな」

「どうかな、自分で考える力がないやつにはどんどん売れるからな、こういうやり方がさ」

「まったく、迷惑だよお前らみたいなやつは」

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