第1137話:ダジャポン・エグリ~リモートコントロール~
「俺をリモートコントロールしてもらいたいんだが」
「ちょっと何を言っているかわからないですね」
自称発明家の友人が何か変なことを言いだした。
「いや何、普段の生活時に思考リソースを割くのはもったいないなと思ってな。開発思考してる間に誰かがかわりに俺を動かしてくれたら楽なのになって思うんだよ、それで俺を遠隔操作するコントローラーを作った」
「その道具の理屈も全然わからないけど動機も全く理解できない」
「理解はしなくていいから引き受けてくれ」
「まぁ、どうなってもいいならいいけど……」
全然わからないんだけど、まぁ仕方ないから引き受けてみようかな……
「じゃあ、任せたぞ」
そう言うと、安定した体勢で動きを止めた。
「えぇ……」
仕方ない、やってみようか。
思いのほか結構コントローラーは使える。
手とかも結構使えるようだし、細かい作業とかも何とかなるだろう。
しかしめんどくさいな……
「お、そろそろご飯を食べて貰わないと」
家にコントローラーを持って買ってきて彼の体は彼の家に置いてきた。
「あれ、冷蔵庫に食料が無いな……、買い物に出さないといけないのか……」
まぁ何とかなるだろうと、外に出した。
うーん、慣れてない立地だしどこへ行こうか、適当に散策しつつ飯処でも探すか。
「あ、」
事故った、よそ見しながら操作してたら柵を超えて穴に落ちた。
「大丈夫か……?」
「いやぁ、やはり人を遠隔操作するのは難しいかな」
「うぇ!?」
後ろに彼がいた。
「何を驚いている、リスクを考えたら生身を他人に預けるわけがないだろう。あれはロボットだよ。任せ続けると負担も大きいか……」
「…………」
何か言おうと思ったが、何も考えられる状態にはない。
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