第741話:須藤七菜香~うねうね~

「タコじゃん」

 うねうねしてる気味の悪い生物がいると聞いてやってきたのだけども、

「タコじゃんこれ!」

「これタコって言うんですか?」

「そうだよ! うちの地元じゃ普通の動物……? 魚……? まぁいいや、普通にいる生物だよ!」d

「こんなのが普通にいる世界だったんですか?」

「海に住んでる生物だったからなぁ、普段は見に行かないと見かけることは無いけど、お店で普通に買えたなぁ」

「お店でこれを……買う? 何に使うんですか?」

「食べるんですよ、歯ごたえがある身が結構おいしいんですけど……」

「恐ろしい……」

「なんか、私もなんか気持ち悪くなってきた。なんでこんなもの食べてたんだろう」

「食べれるんなら食べようよ」

「正気?」

「なんであなたが止めるのよ」

「いや、今の話してたらなんか気持ち悪いなって思って」

「私は話聞いてたらちょっと食べてみたいなって」

「いやまぁ、おいしいとは思うけど……まぁ、食べようか」

 タコを拾い上げると腕に絡みついてくる。

 うねうねだ、

「どう食べるの?」

「刺し身で食べたり、ゆでたり……」

「焼いたり?」

「そう、焼いたり」

 イメージしたのはただ焼いただけじゃないちょっと別の料理。

「でも、私じゃちょっと料理できないから、誰か料理できる人のところにも持ってくよ。何か入れるものある?」

 たぶん店長とか、料理できるでしょ。

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