第375話:エルナ・クロイツ〜魔法少女〜
この世界の裏側で、1人輝きながら戦い続ける1人の少女。
闇の生き物魑魅魍魎を輝く魔法で一撃☆粉砕!
表の世界の平和を陰ながら守って、うっかり秘密がばれた男の子が支えてくれて、恋に落ちて……
「とかそんな期待をしてたんだけど」
「アニメの見すぎなのさ」
私は魔法少女(?)のエルナ、この変な語尾の毛玉はマスコットキャラ枠のルカン。
絶妙になんの動物モチーフなのかがわからない見た目をしている。
ちょうど一年前、ルカンに声をかけられた。
そのとき私は街中なのに謎の獣に追い回されたり、昼間なのにやけに景色が歪んだり、人通りが全くなかったりしたわけで、逃げてる途中で踏みつけたルカンに助かるための力をみたいなことを言われ何だかんだの成り行きに魔法少女だこれ!と心ときめかせて即契約。
そして得た力は理想通りの不思議な光の魔法、白ベースのヒラヒラキラキラの衣装に変身!特に魔力のようなエネルギーソースは不要で、ぶっぱなすと思えばぶっぱなせる大出力ビーム!
謎の獣は光に飲まれて闇の粒子となって消滅!
完全にこれは魔法少女だと確信したね。
「これで別にそういうのじゃないですよって詐欺じゃない?」
「助かるための力を今すぐあげるって言っただけで闇の獣と戦ってくれなんて一言も言ってないのさ?」
結局一年間で戦ったのはその一匹だけ。
しかもこの魔法、効く相手が極端に少ないらしくて魔物ハンター系魔法少女に転向することもできない。
「そろそろ出掛けないとまずいんじゃないのさ?」
「あー、もうそんな時間かぁ。仕方ないなぁ」
そして、ヒーローショーの仕事へ出掛けるのだった。
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