第1068話「国王になるまでの意思など」

「そうでなくては困るから仕方がなかった。自分が王の器でないことくらい自分自身が一番わかっている……それでも答えもそこに辿り着くまでのプロセスも正確に国民に伝え、それが実行されると言うのであれば形だけの国王にも意味があると思えたんだよ」


「それで、国王になる為に前国王を……ってわけではないんだよな?」


「一応、良心がそれを許してはくれなかった……ってわけではないんだけど、あえて言うなら恨まれるなら君みたいな英雄の方が余程良いと思ったからかな」


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