第999話「終わったはずなのに」

 髪の毛に足が生えたようにしか見えない姿に先ほどの闇のオーラとは違った嫌悪感を抱く。

 身だしなみが伴わないというだけで、誰に迷惑をかけているわけでもない。

 ほんらいであればそれ以上のことなど気にすることはないだろう。

 

 だが、今は些細なことでも心を逆なでする。

 なぜなら。不快だからだ。

 人は誰しも気に入らない者の行動や姿から嫌気がさすものである。


 それが不幸の源だとすれば個例以上の理由が必要であるか。

 否である。

 ならば、語りたくもない。

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