第933話「暮れ泥む」

 衛兵の動きが一見不規則なようでパターンが決まっていることに疑問はなかった。

 それもランダムを作り出し、ルールとして縛る仕組みを構築することの難しさとその意味を末端に浸透させる管理体制。

 この国の国防に隙を見つけるのは簡単ではない。


 味方としてみれば心強いが、敵に回せばこれほど厄介な相手もいまい。

 個ではなく集団なのだからなおさらだ。

 日も暮れてしまったことで気温も下がり、肌寒く感じる。


 その分視界は澄み切っている。


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