第795話「一歩前進」
今日という日はいつにもまして嵐のようだった。
雨が別段激しかったわけではない。
雨が降りしきるよりも、事が進む速さが一歩優っていたに過ぎない。
アスにとっては180度世界が変わったように感じた一日でもある。
事の成り行きだけを見ていられない。
明日から始めるつもりが、気がつけば夜の街に繰り出していた。
そうかと思えば、帰路についている自分がいる。
何もかもうまくいくとは言えない。
だが、一歩前に進めた。
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