第707話「誰しも同じなんだ」
「気持ちはわからなくもない。今の俺も同じようなものだからな」
「私も同じかな……」
俺はまだ、この世界に召喚されたことに納得していない。
その気持ちはスミレも同じだろう。
子供が親を選べないように、この世界に生まれる事を臨んでいない。
もしもがあるのならば、そのまま母親の元板世界で生を受けていたならばこれほど何かを恨んだりはしなかったかもしれない。
だがそれは、もう取り戻せないかこの話である。
母親がいた世界が必ずしも彼女に優しかったとは言えないのだから。
「どんな結果になっても後悔はしない。だから、必ず最後まであたしについてきて。結果がどうなろうと、最後まで付き合ってくれるなら、後は死んでもいい」
「終わったら聞く……。本当にそれでいいのかってな。それでもというなら……殺してやる……」
彼女はただただ頷くのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます