第623話「次第に見えてくる内情」

 モラルの高さだけではこれだけ清潔な空間は保つことは出来ない。

 このまま道の隅で横になっていても衛生面では問題とならないとさえ思えてくるというのに、野宿している者は見えない。

 だからと言って全ての者に衣食住が保証されているとも限らない。


 俺達はというと、いくつか宿を紹介された。

 無論、紹介状も添えられていた。

 拒否することは許されてはいなかった。


 正当な理由のない、土地の占有が認められてはいないからだ。 

 不法占拠が罰則対象となるのだから、道端で寝ている者がいないことも屋台が無いことも納得できる。

 ひとまず無用な処罰を避けるためにも宿に向かう。 

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