第606話「首都へ急げ」

「ペースを乱すのも癪だが、急ぐしかあるまい」


「やっぱり、追いかけるのね」


「ボクもダーリンなら放っておくはずもないって思ってたよ。それに方角が首都の方なんだから、ゆっくりしている理由はないよね」


「ミャーは最初からわかってたにゃ。アーニャ、先に追いかけてもいいにゃ」


「それはご遠慮願おうか。厄介事はさっきのだけで手いっぱいなんだよ」


「私も賛成です。結界も長くは持ちませんし、少し趣向を変えてみる必要がありますので……」


「もしもの時はおらが何とかしてやるが」


 意見は満場一致で可決。

 反対する意味がないというだけなのだが、これがどう転ぶのやらわかるはずもない、

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