第535話「いざ、向こう岸へ」

「大丈夫だよ。心配しなくても、わかってるつもりだから」


「信じてないわけじゃないんだ。最悪、ユイナとルナだけなら向こう側に行けると思ってる」


 休憩もほどほどにルナからスペラ、ディアナ、ユイナ、バニティー、そして最後に俺が跳ぶことにした。

 脚力においてはスペラが一番安心感があったが、失敗することは許されない以上唯一リスクが無く飛行が可能なルナに向こう岸へと渡ってもらう。

 ルナにだけは飛距離が足りなかった時には飛行することを許した。


 そもそも、なぜ最初から飛んでわたることをしてもらわないかと言えば、見本になってもらう為である。

 一度のみの挑戦であれば視覚的にでも予行練習になってもらえば安心感が違ってくる。

 万が一があってはならないのが実戦なのだから。



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