第492話「反比例する思考」

 索敵範囲内には獣人が数十規模でまとまっていることは確認でいたというのに、率いている司令塔となる親玉が見つからない。

 こちらの動向は既に知られているとは思っていたが、これだけの視界の悪い中で索敵範囲内に入ることもなく獣人が数十ともなる集団をまとめて操れるものか。

 次々と倒れていく敵の一団を目の前にして不安しかないというのも些か腑に落ちないもので、クリアになる視界も相まって脳裏にはより深い靄が反比例するように濃くなっていく。


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