第296話「森の妖精?」
このままここに留まることは危険だと頭でではわかっているもののどうすることもできない。
メニューを開き睡眠耐性のアビリティを取得しようと試みるも半分意識が落ちかけているせいで、視界がぼやけうつろい思うようにいかない。
薄れゆく意識の片隅にずんぐりむっくりな人影が見える。
この状況では魔力のない小動物にすら命を奪われかねない。
それが人型の魔物であれば少なからず智能を持ち合わせている可能性がある。
そうなれば生き残れる可能性も低い。
ならば、全魔力を放出して辺り一帯を火の海にでもしてしまう事すら止む負えない。
味方をも巻き込みかねないがやる価値はある。
人影はこちらに近づいてくる。
うすぼんやりとしているがどこをどう見ても森の妖精には見えない。
強いて言えば毛むくじゃらなゴリラのような生き物。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
俺は腹の底から魔力を越えに乗せ、放出を試みようとした。
これで結果はすぐに出る。
「やめれ!!」
毛むくじゃらのずんぐりむっくりが手を必死に振りながらこっちに向かってくる。
「早まったらいかんが!!」
俺は魔力が暴走する寸前で思いとどまり、息を止め意識が途切れるのを辛うじて耐えて希望が来るのを待つことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます