第293話「人工物などない」

 これだけ手つかずの自然は元の世界では限られていた。

 特に島国であり、国土も世界的には非常に狭かった祖国では人が全く入り込んでいない場所など限りなく零に等しい。


 一見自然豊かな森でも、近代社会で排出される人工物が辺りにちりばめられてしまっていた。

 それがここには一切ないのだ。

 

 

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