第13話『白い悪魔を待つ』

青が取り残された世界で

赤い

赤い

滑り台をすべる

みんなは帰る

おうちに帰る


わたしは公園で

白い悪魔を待つ


父親は金曜日にガレージで首を吊り

母親は冷たい河の中


片目のとれたクマさんと

わたしは白い悪魔を待つ


その白い手は陶器のように滑らかで

わたしの首筋は緊張する

破滅の瞬間は温かいのに


わたしは

白い悪魔を待つ


青が取り残された世界で

赤い

赤い

滑り台をすべる

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