第2話【1】「お見合い」という場で出逢っただけ♪
第一章 結婚相談所って負け組?
【1】「お見合い」という場で出逢っただけ♪
皆さんは「結婚相談所」って、どんなところだと思っていますか?
「結婚相談所」というところにどんなイメージを持っているでしょう?
結婚相談所は最後の砦
結婚相談所に行くのはもっと年を取ってから
結婚相談所で相手を探すなんて負け組
結婚相談所に行くひとは「若さ」も「器量」も「ステータス」も足りない。
そんな風に感じている方も多いかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
本当に結婚相談所って、そんなところでしょうか?
はじめまして。私は、東京・文京区で、夫とふたりで結婚相談所を経営している、【播磨坂の仲人おばさん】と申します。
夫と一緒に結婚相談所を始めて、早9年。
私達が結婚相談所を始めたばかりの頃は、まだ「婚活」という言葉も存在しておらず、結婚相談所も今ほどには知られていませんでした。
しかし、「婚活」という言葉が出来て、テレビなどで取り上げられるようになってからは、結婚相談所というものもメジャーになってきたように思います。
ただ、結婚相談所のイメージが未だ正確には伝わっておらず、
それっていつのハナシ!?
と思わず突っ込んでしまいたくなることもしばしばです。
今回は『イマドキの結婚相談所』について、色々と伝えたい! という思いから、この話を書き始めました。
さて、一昔前の「お見合い」のイメージといえば、なんだか気合いを入れて振り袖を着て、中庭にししおどしの音がカポーンと響く和室で、仲人さんやお母様方が、
今日は良いお日柄で~オホホホ~アラアラマアマア、じゃあ、後は若いお二人で~
なんて言っている。そんな感じでしょうか。
もちろん、そういったお見合いもまだまだあるとは思います。
しかし、いま私達がしている「仲人型のお見合い」(仲人型の定義はあとの章で詳しく書きます)は、そのイメージとはかなり違ってきています。
多くの場合は、ホテルのラウンジでお待ち合わせして、ふたりでお茶を飲みながらちょっと話してみる、そんなカジュアルなお見合いです。
もちろん、お見合いですから『結婚が前提』です。でも、それほど格式張ったものではありません。
では、そのお見合いとはどのような雰囲気のお見合いなのか。ちょっと恥ずかしいですが、夫と私がお見合いをした日のお話をしたいと思います。
エピソード《私のケース》*****
2006年4月某日。
私は、パレスホテル東京の見晴らしの良いラウンジにいました。
私は初めてのお見合いで、ドキドキしながら席に案内されていくと、そこには今の夫が本を読みながら待っていました。(この時は席が予約されていました)
実は、私はこの後のことはあまり細かく覚えていません。とっても緊張していたのですね(汗)
お見合いも終盤で少し緊張がほぐれた頃、目の前に広がっていた皇居の桜を二人で見に行くことにしました。いろいろな桜や花を見ながらとても楽しくて。それは良く覚えています。(笑)
そうやって私たち夫婦は、お見合いで初めて出逢って、お互いに好きになって再婚したのです♪
*****************
ここでちょっと夫の側の気持ちもご紹介しましょう。
エピソード《夫のケース》****
お見合い場所は、皇居前のパレスホテル。待ち合わせ場所は、最上階にあるラウンジでした。
少し早めに着いた私は、席に座って窓の外に見える広大な敷地の皇居をボンヤリと眺めていました。
自分はこの活動を始めてから二年半。これまでに結果が出なかった私は、もうこのお見合いを最後に活動を辞めよう、実はそんなことを考えていました。そこへ
「こんにちわ。○○です。□□さんですか?」
と声を掛けられ、そちらを見ると、ひとりの女性が立っていました。
「□□です。はじめまして。今日はよろしくお願いします。」
簡単な挨拶を終え、注文をしようとメニューを開いて、ケーキセットはいかがですか、と自分から彼女にすすめました。
2500円のケーキセットを二つ。今日で私の婚活生活も最後だし?? と思って少し高めだけれど、まあいいか……(注 通常はお茶のみの事が多いです)
さて、今の妻からは想像できませんが(笑)その時の彼女は、初めて結婚相談所に入会して、そして初めてのお見合いでとても緊張しているのが、私にもとても良く伝わってくるほどでした。
ほどなくしてケーキセットが来ました。大皿にきれいにデコレーションされたケーキは上品に盛り付けられ、とても美味しそうでした。妻は「いただきます」と手を合わせたあと、躊躇せずに食べ始めました。その《パクパク食べる姿》は、まるで食べ盛りの高校生のようで、私は心の中で思わず『出たな妖怪!』と叫んでしまいました!
(今までのお見合いでは、ケーキセットを頼んだとしても、遠慮がちに少しずつ手を付けるような食べ方が多かったので、パクパク食べる彼女をみて、妖怪?!という言葉が自然と浮かんで来たようです)
妖怪?!は、美味しいケーキを食べ終わる頃には緊張もほぐれたようで、明るく良くしゃべる彼女に戻っていました。
窓から見える外の景色は、春らしいうららかな陽光で、眼下にはお堀と皇居の中が見えています。、
「皇居でも散歩しませんか?」
と私は彼女を散歩に誘いました。
皇居はちょうど桜が咲いている季節で、多くの方々がお花見に来ていました。
「この○○桜は綺麗ね!」
「この△△は、良い香りがしますね!」
彼女は、皇居を散歩しながら草木について、私にいろいろと説明してくれました。
初めて会ってから約3時間。暖かった日差しも傾きかけ、少し肌寒くなって来ていました。
「もうそろそろ帰りましょうか? 帰りの電車はどちらですか?」
「○○線なので、このまま有楽町まで歩いてから帰ります。でも今日は息子が春休みで田舎に行っているので(シングルマザーでした)、少し買い物でもしてから帰ろうかと……」
「そうですか。じゃ、夕飯でも一緒にどうですか?」
今日はエイプリルフールだし……なぜか僕の中では、今日はエイプリルフールだから、なんでも有りだな、という気持ちになっていました。
(注 一般的にはホテルのラウンジでお茶をして、では、とお開きになります。ですが、成婚をするカップルは、私達のようにお見合いで意気投合して、その後さらにお茶にいったり、食事に行ったりするパターンがかなり見受けられます)
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昔のことを振り返るのはすこし気恥ずかしいですが、私と夫のお見合いでの出会いはこんな感じです。
それから1ヶ月の交際でお互いに気持ちが盛り上がり、私達はめでたく成婚退会をしたのでした。
私達が仲人型の婚相談所を始めてから9年。
大勢のご結婚が決まった会員様達を拝見してきましたが、お二人そろってご挨拶に来てくださる会員様達は、どの方達もお相手のことが大好きなご様子です♪
お話ししている私たちも嬉しくてニコニコしてしまうくらい、みなさま幸せいっぱいなんです。ああもう、ごちそうさま、って笑ってしまうくらいラブラブです。
世間の印象では、「結婚相談所は結婚できない人が集まっている」、「お見合い結婚です、なんて結婚式では話せない」、などネガティブなイメージが強いかもしれません。
でも全然そんなことはないんです。
お見合いでお互いにいいなあ、と思って、好きになった人と結婚して幸せを手に入れる、結婚相談所はそんな場所なんです。
だから、ぜひ皆様には【恋愛結婚ができる出逢い】の一つとして、【お見合い】を捉えてもらいたい、そう思っているのです。
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