【9話】 結婚しよう
「ルーリィ、結婚しよう」
こいつやばい!
というか、なぜこの兄さんダークエルフは失禁しない!?
いや、そもそも他の魔物たちが失禁している理由もわからないが!
「なぜこの私が失禁してないか、疑問のようだな」
「くっ!」
なにものだ、こいつ!
「私が身に着けているこのウェディング・ビキニパンツには、【失禁無効】が付与されている」
「【失禁無効】のスキルが付与されている!?」
なんてやつなんだ……!
こいつは今、あらんかぎりのヤバさを持っている!!
「取引をしようじゃないか、ラショウモンとやら」
「取引だと?」
「おまえも幼女が欲しいのだろう」
「ちがう! そういうわけじゃない!」
「我が妹、オルガネーシャと、そこにいるルーリィを交換しようではないか」
「えええええええッ!? わらわの膀胱おかしくなっちゃう!!」
「話しを聞けふたりとも! いらない! オルガネーシャはいらない!」
「おいでルーリィ、結婚しよう?」
「やめろ! ルーリィに話しかけるな! 変態!!」
「私は、ルーリィと結婚しなくてはならない」
「なぜだ! なぜルーリィと結婚したい!」
「エルフ幼女と結婚することに、理由がいるのか?」
「ッ!?」
俺は言葉に詰まった。
なんという説得力だ!
もう、こいつ、轢いちゃうしか、ないのか……?
「くッ!」
それは結果の一つだ。
やらなければならないことは、ただひとつ!
こいつにルーリィを渡すわけには、いかない!!
「おい、変態ダークエルフ!!」
「なんだ、ラショウモン」
自覚はあったのか!
「ルーリィは渡さない! ルーリィの両親の想いは、俺が引き継ぐ!」
「それはおまえが決めることではない。ルーリィ自身が決めることだ。
ルーリィは私と結婚したがっている」
「そんなわけあるか!!」
「結婚しよう、ルーリィ」
「はっ!?」
仮眠室から運転席に、いつの間にかルーリィが出てきている。
「いやーっ!」
ルーリィは、背中を支えた俺のマニュピレイト・アームにしがみつき、
「ルーリィ、らしょうもんとけっこんする!」
「「「「「ッ!?ッ!?」」」」」」
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