第11話 すぐ出ると言ったな。あれは嘘だ。
10分ごとの陣痛、痛む腹にうんうんうなって助産院に。
その際の娘と夫の会話
「どこにいくのー」
「助産院だよー」
「やったー、トムとジェリ○!」
おいおい。助産院はアニメ見る施設かよ。
心の中で突っ込みつつ、腹を抱えてシートに沈む。
はい幼児に気遣いなんか期待しちゃあいけません。
まあ、これくらいの方が、こっちも上の子気にしなくて良くて、良いんだけど。
助産院についたら、診察台へ。
「ん~子宮口開いてきてるね~、今日生まれるね」
イデデデデ……やっぱりね~
「2回目だから、早く生まれると思うよ、明るいうちに産まれるかも。ごはん食べとく?」
今はお昼過ぎ。昼食は食べてない。
「いや~喉を通らないと思うんで、要りません。」
人によっては食べられるかもしれないけれど、10分毎にお腹が下るのと生理痛の酷いのが合わさったような痛みがくるんですよ?内圧が掛かって弾けそうな体感なんですよ?ぎゅうぎゅうに詰まってる水風船にさらに水を詰めろと?そんなことしたら、破けるか、噴射しますよ。圧が高くて飲み込めませんよ。飲んでもリバースしますよ。
そういう心境で食事を拒否。
でも陣痛でウオウオ言ってると喉も乾くので、お茶はいただく。
あと、痛みが無いうちにゼリー飲料エネルギータイプで栄養補給
助産院では、メインの他にサブが2名待機。
出産部屋は6畳ほどのフローリング。
隅っこにローテーブルと、U字型の木の分娩イス。
(ちなみにこの分娩イスは「分娩イス」だと知らなかった私。
後でイスじゃない使い方をしてしまう。)
真ん中にお布団。
「着替えて楽にしてね。」
ここで助産院からパジャマやら下着やらを貸してもらう。
陣痛5分間隔になるまで、好きな体制で、助産院にある物借りて居ていいとのこと。
寝てるとなかなか赤子が下がってこないかなあと思って、借りたのは、ごく普通の背もたれ付き椅子とバランスボール。
椅子を持ってきてもらって、もたれかかるところとして窓枠のところがちょうど良かったので、そこに肘と腕ついて腕の上に頭おいてうんうんうなる。
おっと、本格的に気張る前に、トイレ行かなきゃ。
助産院じゃ、下剤が出ない。
踏ん張ってたら、赤子以外のものの方が先に出ちゃうからね、常識的に考えて。
まずはトイレで踏ん張って唸ってから、部屋でまた唸る。
椅子が疲れたらバランスボール。
タオルの両端を手で持ちボールを抱えて上半身全体でもたれ掛かる。
その間助産師さんらが交代でずーっと腰をさすってくれる。
そして、だんだんお外が暗くなる。
雨が降り出したせいもあるけど、おいおい、夕方になっちゃったよ明るいうちとか、2人目は早いとか言ってなかったっけ?!
まあ、前回1日がかりだったし、そんな気はしてたよ、チクショーが!
うぉー!いてーよー!うなり声の間隔が短くなる。
五分おきになったよ!骨盤痛くなってきたよ!!!
気合いを入れて、さあ、もっと痛くなってみろよ!痛いの嫌だけど!!痛いの嫌だけど!!
大事なことなので2回言いましたぁ!
覚悟を決めて!
リポD飲んで、ファイトー!!イッパーツ!
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ところで、そのころ付き添ってたはずの夫と上の子はというと
*着いてすぐコンビニに
「チョコパン買って~」
「ジュースも~。オ・レ・ン・ジ・ジュー・ス」
*戻ってきて
「この本読んで~」
「お人形さんで遊ぼう」
「トムとジェリ○つけて~」
アニメに子守りさせて、夫小休止睡眠
大体こんな感じで、ほぼ子守りしてもらってました。
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