第8話 ワンタンとギョーザ
妊娠中、健康に過ごせたら何よりですね。
しかし妊娠中は抵抗が弱まるため、中々健康なままに過ごすのは難しいものです。
つうか、つわりで、健康とは無縁の生活になったりします。
つわりは病気じゃない?
病気ではないけど、立派な体調不良です。
そんなの、健康な状態じゃあないですわ。
過労でふらふらなのは、病気ではないけど、健康な状態ではないのと一緒ですね。
そんな体調不良の時期なんですから、色々労わって欲しいものですね。
さて、私は上の子の時つわりはそれなりにつわりがありましたが、安定期には収まり、結構軽い方でした。そんなわけで、次の子の時も大したことないだろう、と、甘く見ておりました。
しかして、下の子の時のつわりというか、妊娠時の体調不良は、ちょっと特殊できついものでした……。
あんまりきついので、男の子のつわりはキツイっていうし、上の子と比べかなりきついから、下の子は絶対男の子だと思っていたのでした。実際には女の子でしたが。
●油ものが、駄目になる。
臭いや、食べて吐き気がなどということは無かったのですが、うっかり油ものを食べると、お腹を下す。
ケーキやチョコ、ポテトチップスにクッキーなども油脂がつかってあるので駄目。
油もの以外も胃もたれもして、2か月くらい、オカユやオジヤばっかりでした。
そうやって、消化の良い物を食べていても、それでも下すことありましたね…。
オカユのレパートリーの参考は、おかゆネコのレシピだったり。ソースのおかゆは、意外なおいしさでした。
胃薬を処方してもらいましたね。妊婦は何でもかんでも薬がダメってわけではないのです。きついときには、ちゃんと薬を出してもらいましょう。
この油がダメになるつわりのせいで、3キロくらい痩せましたね……。
●鼻が詰まる。
妊娠6か月くらいから、急に鼻づまりに悩まされました。
ちょうど花粉の時期だったので、花粉症になってしまったのか?と病院にも行きましたが、花粉症の薬を処方されても、全く効き目無し。
妊娠性鼻炎ってものらしいです。
これはつらかったですね……。
鼻汁粘液が詰まって苦しいのではなく、鼻の内側が腫れて穴自体が狭まりギュッと穴が閉じて、息が出来ないのです。
赤ちゃん綿棒ですら、鼻の中を通らないんですよ、充血して腫れて穴がふさがってしまって
口呼吸オンリーって、かなり苦しいです。のども傷めるし、そのせいで、風邪もひきやすくなります。何度風邪ひいたことか…。
市販の点鼻薬は効きましたが、実は1週間しか使用してはいけないという代物でした。
血管収縮剤が入っているもので、成分は、硝酸ナファゾリン、テトラヒドロゾリンなど。
耳鼻科の先生に、本当は使い続けるとマズイものだと言われましたし、ネットにも怖い副作用がいっぱい上がってましたね。
使い続けると中毒になって、これじゃないと鼻が通らなくなるとか……。
悩んで、じゃあ、細いチューブを鼻に通して、充血した粘膜に阻まれないようにして呼吸すればいいんじゃね?とホムセンで一番細い8mmくらいのチューブ買って、鼻に通そうと試みてみたり。
結果、鼻にそれ通すとか無理でした。
充血してないときですら、綿棒通らないくらい狭かったんですね、鼻の奥って。
おまけに鼻に突っ込んだら、痛いしえずきますね、当たり前ですね、アホですね。
結局、市販薬の硝酸ナファゾリン入りしか効き目が無いので、産科医に許可を取って使っていました。
とはいえ、使い過ぎは良くないので、1日に使う量は6回までに抑えようとか、色々苦労をしました。
3~4時間しか効き目が無くて、効き目が切れると苦しくて目を覚ます。
出産前から小刻み睡眠って何の嫌がらせだと。
妊娠性鼻炎って、出産してすぐ鼻づまりが解消される場合が多い、とネット上では書かれていましたが、私は3か月位詰まっていましたね。
ようやっと解消されたときは、やっと本当に産後が始まった……、と思いました。
●腰痛・ひざ痛
これもまた、よくある話ですけど、ひざ痛は正座が無理なくらいでした。
グルコサミンとMSMというサプリ、整骨院でのマッサージで乗り切りました。
サプリには賛否あるのでしょうが、私は適度な用法なら体にいいと思っていますし、ひざの痛みも楽になったので、飲んで良かったと思っています。
●ワンタンとギョーザ
ある日、股に痛みを感じトイレに行くと……
「なんじゃ~~~!このカッテージチーズの山は~~~!!!」
パンツに大匙半分くらいもありそうな、カッテージチーズ状物質
加えて性器の痛みに、恐る恐る触ってみると…
「ワンタンがギョーザになってるー!」
大げさですが、主観としてはそんな感じでした。
小陰唇、俗にいうビラが普段の4倍くらい腫れてるんですわ。
こんなに膨れるもんなの?ってくらいブックーって。
普段が5mm厚だとしたら、20mm厚ですわ。
ビラビラではなく、ブクブクです。
で、ジンジン痛い。痒いっつうより、痛い。
「カ、カンジタだー! 間違いない!!」
このとき、妊娠8か月後半、焦りましたね~。
さっさと治さないと、産むとき子供に移ったら大変ですしね。
なんでカンジダになったのか。
妊娠中、鼻呼吸が出来ずに、風邪ひきを繰り返し、免疫力・抵抗力が落ちました。
そうすると、今までおとなしく従っていたものが、反乱を起こすわけなんですよ。
カンジタ菌って普通に体にいる菌ですが、宿主の抵抗力が落ちると、増殖をいたします。
「あー、モロモロが出てるー」
マンコが軽くかゆくなって、オリモノがカッテージチーズ状になってることが、チョイチョイ……。
皆さんも疲れがたまってる時なんかに、経験無いでしょうか?
私も、そんなことはそこそこ有り、清潔にして良く休んでいればすぐ直ったものなので、特に治療まではしてませんでした。
いやー甘く見ていましたね。
カンジタって、ちょっとの痒みと少しのチーズじゃ無かった。
大量のチーズと、大きな腫れが真の姿だったんですね……。
なんか、多段階変身をするキャラの最終形態を見せられた雑魚の敵キャラの様な、絶望した気分になりました……。
勿論、早速病院へ。
診察台に乗って、見てもらいます。
「あー、カンジタのようですね、検査します、ちょっと中に入りますよ。」
膣になんか、検査キットの棒みたいなのを入れられまして、診断されます。
「ウヨウヨいますね~、カンジタです。」
検査キットで、カンジタ菌が沢山いるとの診断が付きましたので、膣錠剤を入れられて、真菌を殺菌する塗り薬のチューブと飲み薬を処方してもらいました。
塗り薬は、一週間で使い切るように、たっぷりと外にも中にも塗るようにと指導を受けました。
あ、患部完治まで、マンコに石鹸は使っちゃ駄目だとも。
真面目に薬を飲んで塗って、完治までに3週間位かかりました……。
しっかし、 カッテージチーズってマンカスっぽいですね。
つわりやらなんやらの、体調不良は、下の子の時が上と比べて、色々かなり酷かったです。
年のせいも、あると思います。
若いうちに産めって、真実の言葉です。
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