『ミッドナイト・ロストサマー』~第四章 番宣~



「――好きだったよ、千夜」



                    “雨が降っていた。――冷たい雨が。”




 「チカ。偉い子ね」



                    「――オレは、もう、繰り返さない」




     “この世のすべては決まっていて、

         物語の結末なんて決まっていて、

              ハッピーエンドなんて、永遠に来ない”





 「あなたの、大事な、大事なママを。」


                 「それでも。あたしは、チカを……!!」







     ――ああ。千夜。オレは、今すぐに、お前を、殺したい。――





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  “哀しめるものよ。嘆けるものよ。汝、幸福たれ。我、円環浄土へと導かんもの、実りの地へと誘わんもの”


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  “もう、お前を離さない。お前を忘れない。――お前を、死なせない!”






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



――“お前がどれだけ人に嫌われても、

                 あたしが、お前を好きでいるから”――



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






    「これは、本当に現実か? それとも、あの悪夢の続きなのか?」



             「……約束する。――チカ、だから、あたしを……」










           “今、ここに、あたしの中で、永遠の夏となる。”





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