異世界に来たけど、どうする?

ほうれん草オバケ

はじまり

「ふぅ…」


危なかった… 尿意を我慢しながらラスボスと戦い一時間近く……、戦いからも尿意からも解放されて、今の俺のテンションはかなり高いぜ!


「あ~次は何やろうかな~、ん?」


あれ?おかしい、踏んでる感触がまるで土の様だ。それ所か目の前にRPGでよくある街道が見える気がする…


「………トイレ我慢し過ぎてイカれちまったのかな…、この場合は精神科に行けば良いのかな?」

はは…、トイレの我慢のし過ぎでヤられるとは、意外に脆かったな俺の精神。


「あのー…」 「ん?」


後ろを振り向くと幼女が居た


「大丈夫ですか…?」 「ほ!? うん、大丈夫だよ!」


人が居るとは思わなくてつい焦って、ほ!?とか言ってしまった…、恥ずかしい… 幼女の後ろには、お父さんらしき人、お母さんらしき人、お兄さんらしき人が居るな… 。


「えっと…、皆さんは?」 と尋ねたら先程の幼女が答えてくれた。


「えっと、左からお父さん、お母さん、お兄ちゃんです」


うーむ、親御さん若いね!家の親と比べたら、ファミコンとPS4並みに違うよ!ーーーいや、ファミコンは言い過ぎた、DSとPS4だな。


「あぁ…、えっと親御さん若いね」 「ふふっ、ありがとうございます!」


親が褒められて嬉しいのか幼女が笑ってる、でも何だろう?変な感じがする……


「それで貴方はどうしてこんな所で立ち止まってどうしたのですか?」


うぐ!?、幼女兄の声が爽やか過ぎて一瞬、本当に一瞬トキメキそうになった…、俺、ホ◯じゃ無いんだけど……


「道に迷っちゃって、アハハハ~…」 「そうなんですか?、…もしよければ私たちも街に行く途中だったので一緒に行きませんか?」 「え?」


マジ?、俺だったら道の真ん中で突っ立ってブツブツ言ってる奴なんかやだよ?


「それは助かるけど…、ほら親御さんとか」 「大丈夫だよね?、父さん、母さん?」 「あぁ…」 「えぇ、大丈夫よ」


やだ、この人たち優しすぎて逆に怖い。 人の善意を素直に受け止められないのはネットに浸かりすぎたせいか、自分自身のせいか……


「えっとそれじゃあ、その…宜しくお願いします」



そんなこんなで俺、久我山功太は異世界に来てしまったらしい……、これからどうしようか。

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