終われ、となるとネタを思い出す。(笑

 すいません、完結しといてなんですが、ふいにネタを思い出しました。

 だから、この一回だけ追加で付け足して終わりにします。


 えー、私は疫病神か福の神か、なんかそういう運気の持ち主です。関わった場所が、岐路に立たされるのです。衰退か繁栄か。二つに一つらしいです。


 まず、某漫画のサークルに登録した時は、私が入って後にどんどん不祥事が相次ぎ、あえなく空中分解となりました。

 けれど、別の漫画サークルは原作漫画が終了しても二十年以上の長きに渡り、活動が続き、ファン同士は家族のような付き合いに発展しました。


 一つの会社は倒産し、一つの会社は株式上場。


 私は喫茶店が好きなのですが、これも運気で明暗がくっきりと分かれます。家の近くに出来たばかりの喫茶店は、その顛末が悲しかったものです。そこのご主人と親しくなった事もあり、頑張ってほしかったのに、店を畳まれてしまいました。


 これは原因もはっきりしていて、新しく出来た喫茶店には常連が出来てきますが、この常連の意見を容れてしまった事が失敗の元だったのです。


 珈琲通というのは、時に「炭焼き珈琲」というものを至高と考えます。だから、店で通常出すブレンドを炭焼きにしろ、とアドバイスしたようなのです。ある日、店に飲みに行くとクソ苦い珈琲汁が出てきて驚きました。

 その事を教えてあげればよかったと未だに後悔していますが、その時はまさに常連客どもが炭焼きを褒め称えていたので、何も言わずに帰ったのです。ほとんど飲まずに残すというメッセージだけを置いて。


 それで気付いてくれる事はなく、その店はだんだんと客足が遠のき、やがて閉店してしまいました。悔しくて悔しくて、通の客を呪ったものです。

 その店に来る客が、すべての客のタイプを網羅するわけじゃないのですよね。


 客の意見など聞いても無駄なのです、行動そのものをリサーチしなくては。他店を見れば、炭焼きをレギュラーに置いてる店など皆無だと解かります、それがどういう意味であるかは何の説明も要らない。大多数の客は、気に入らねば何も言わずに離れてそれきりです。離れた客たちの行き先が、正しい答えです。

 意見など、たかが一部のもの。全体の意見は、全体の行動に現れている。それを、当時には把握していたというのに、なんだか見殺したような後味の悪さで、しばらくはトラウマになったほどでした。


 あのご亭主が、せめて競合他社である他の喫茶店のリサーチをしてくれていれば、と悔やまれてならなかったのでした。


 私は、岐路に差し掛かった場所に縁があるようです。衰退か、繁栄か。


 潰れてしまう喫茶店に縁があるなら、大繁盛する喫茶店にも縁があります。その店は、私が見つけた時はほぼ閑古鳥状態で、客がほとんど居ませんでした。静かな店でゆっくり珈琲を飲むのが好きなので、大喜びで常連化しました。

 いつ行っても閑古鳥。静かで、雰囲気もレトロで、私の好みです。珈琲も美味しい。美味しい珈琲、なのに客はゼロ。これは穴場を見つけたとホクホクでした。


 ところが。


 客が居ることがまた客を呼ぶ、という作用があるのですよね。私が入り浸り始めてほんの数日で、客が呼ばれ始めました。ガヤガヤと賑やかになり、大好きだった、静かで寂れた店は跡形もなくなってしまいました。

 最近は扉を開けて満席を確認してまた閉める、というような事も多いです。


 そういうわけで、私はなんだかんだ常に居心地の良い喫茶店を探す羽目になるのです。潰れてしまうか、大繁盛で静かではなくなるから。


 最近見つけた喫茶店も、アメリカンカントリー調の良い雰囲気の店です。

 またぼちぼちと客が増え始めています。……潰れてしまうよりいいのですが。



 というわけで、今度こそこれでしばらく完結とさせて頂きます。

 またネタが降って沸いてくるまでの間、お休みします。ノシ

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