さんどくり~ム。

 いつものバス停にて――


「ウチの大好きなバ~キンが新商品を発表っ!」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「時代はバ~キンよねぇ~。大容量バ~ガ~は確実にきてるわよっ! 四九九グラムの次は七〇〇かしら? それとも一気に一キロいっちゃうのかしら??」

 バ~キンの話題なのに瞳をビッグ〇ックにしなが、


「全米ナンバ~ワン――全米ナンバ~ワンっ!」

 見出しから先制を食らう月夜。


「ぜ、全米ナンバ~ワンのソ~セ~ジブランドとコラボ――あぁ、全米一番のソ~セ~ジメ~カ~とコラボって意味ね。全米が喰ったバ~ガ~かと思ったじゃない」

 そんな抗議を言いつつ続きを読み進める。


「その名もキングドッグを販売。バ~ガ~じゃないのね~。でも……」


「すっごくおっきくてふっといっ!?」

 画像を見ながら、そう洩らす月夜の隣では、


「ど、どんなパンにもソフトクリ〜ムをはさんでくれるパンやさんっ⁉︎」

 イブキがそんな記事を読んでいた。


「そ、そんなユメのよぉ〜なぁ〜はなしがあるんだっ!」

 感激に瞳を輝かせながら続きを読み進める。


「そのパンやさんはホッカイド〜にある。さすがたべものにかんしてはサイキョ〜のホッカイド〜」


「このおみせではカレ〜パンやチ〜ズパンでもソフトクリ〜ムをはさむコトができるっ⁉︎ なにそれっ! メロンパンとソフトがったいさせたら……」


「牛丼と牛丼を合体させるみたいな物ね」


「ううん! ぜんぜんちがうっ‼︎」

 全力で否定するイブキ。


「メロンパンとソフトクリ〜ムこれはカクメ〜がおきそぉ〜」


「牛丼もあったほ〜がいいわよ」

 どうしても牛丼をネジ込みたい月夜だった。

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