　いつものバス停にて――

「オ～ストラリアでは犬よりもコアラの鳴き声のがウルサイとTwitterで話題？」

　月夜動物系の話題を集めたアプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。

「そ～いえば動物園でも鳴いてたときあったわね～……一瞬、なんの音かわかんなかったケド……あの見た目であの鳴き声はギャップありすぎよね～……」

「コアラはなかないほうが好感度上がるわよね～。あと小まめな爪切り。あとはナマケモノのように警戒心がないと嬉しい」

　月夜が唯一触れた動物を思い出しながら、コアラの地位向上を考えている隣では、

「アメリカンドッグのエ〜ヨ〜はさいごのボ〜にひっついたカリカリのとこにシュ〜ヤクされてる？」

　イブキがそんな記事を読んでいた。

「あのサイゴのハでけずるとこにエ〜ヨ〜あんだぁ〜」

　イブキが感心したような声を洩らす。

「ウィンナ〜のとこにがあるとおもうけど……ぎゃくにあっこたべばければなんこたべてもカロリ〜ゼロっ⁉︎」

「そんなワケないでしょ。油で揚げてんのよ」

「だよね〜」

「でも、ウィンナ〜は肉だからセ〜フよ。衣を剥がしてソ〜セ〜ジだけ食べれば……」

「それフランクフルトでいいじゃん」

「でもさぁ〜」

「ん？」

「アメリカンドッグたべてるヒトはあんまケンコ〜とかきにしてないよねぇ〜」

　そう言ってカリカリの部分を齧るイブキだった。

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