たいボ~。

 いつものバス停にて――


「う~みゅ……こ、これはっ!?」

 イブキがソフトクリ~ムの描かカップドリンクを飲みながら、


「おいし~。やっとかえたけど、ずっとうりきれてたのわかるなぁ~……」

 噛みクセのためにストロ~の先端が平たくなっているドリンクを見ながら、そんな声を洩らす。


「そ~いえば、あたらしくネンニュ~のやつもでてたよね? ウシさんのエがかいてあるやつ。あれはど~なんだろぉ~?」

 新商品のPOPとともに置かれた商品を思い出しながら、


「牛?」

 なぜか隣の月夜が反応する。


「あぁ……ダイジョブ、ダイジョブ。ギュ~ドンじゃないから」

 そういうと少しガッカリしたような表情になり、スマホ画面に視線を戻す。


「こんどアッチものんでみよ」

 そんな事を言うイブキの隣では、


「牛丼チェ〜ン初の牛丼自販機っ⁉︎」

 月夜がそんな記事を読んでいた。


「はじまったわね……いまにこの自販機圧倒的な支持を受けて瞬く間に日本中――世界中に広がるわっ!」


「メニュ〜はプレ牛めしにキムカル丼、キ〜マカレ〜。自販機に調理機能はなく購入者がレンジで温める仕組み……この辺りが技術的な課題よね〜」


「やっぱりボタンひとつ押したら、ホカホカ牛丼でてくる感じにしてほしい。なんとかできないかしら?


「ん〜……これならおみせにいったほ〜がはやくない?」


「そ〜かもしれないケド、牛丼製造機なのよっ! これからドンドン進化させて家庭用とかに――」

 そう力説するも、いまいち必要性を感じえないイブキだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る