しっぱイ。

いつものバス停にて――


「明日からワイルドステ〜キが一二〇〇円……」

月夜がステ〜キハウスのイベント記事を読みながら、


「まず学校帰りにそのまま――問題は夜よね〜……」

店舗の位置と自宅の距離を計算する。


「朝と昼以外の全てをステ〜キにしてイベントを堪能し尽くすか……牛丼を適度に挟んでお腹を休めつつ……堪能するか……なやみどこね〜」

そんな独自の休みかたを口のにする。


「でも、せっかくだしステ〜キ三昧……あぁ……ウチはど〜すれば……もっといっぱい食べれるようにしてくれたらよかったのに……」

牛や豚、鳥が聞いたら震えあがりそうな事を言っている月夜の隣では、


「チキュ〜でもっともヒトをころしてるセ〜ブツ――カをぜんめつさせよ〜プロジェクトしっぱいっ⁉︎」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「あれだよねぇ〜……タマゴがかえらないよ〜にイデンシそ〜さしたカをはなして、ゆるやかにコタイス〜をへらして、やがてゼツメツ――なんでシッパイしたんだろぉ〜?」

期待していた計画の頓挫に興味を惹かれ、続きを読み進める。


「イデンシそ〜さしたカをはなしたチョクゴはかずがへったけど、およそ18ヵゲツあとにはもとにもどった? なんでだろぉ〜? ケンキュ〜シャはさいしょオスがイデンシそ〜さしたメスをさっちしてさけたとヨソ〜――ほかくしてしらべたトコロ――」


「イデンシそ〜さされたメスのシソンがいるコトがハンメ〜っ⁉︎ なぜタマゴがかえらないよ〜にイデンシそ〜さしたメスのイデンシをもったシソンがいるコトがハンメ〜っ⁉︎ ケンキュ〜シャもゲ〜インはわからないとコメント……」


「そ、そんな……いるワケないじゃん……なぜっ⁉︎ なぜほろびぬっ⁉︎」


「アンタ言ってるセリフが完全に悪の大魔王よ」

横からそう言う月夜だった。

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