かうんとだうん。

 いつものバス停にて――


「ね〜ね〜月夜――」

イブキがふと何かを思い出したかのように話しかけてきた。


「ん〜?」

月夜がチョコパイアイスバニラキャラメルの画像を見ながら気の無い返事をする。


「カップめんってさ〜おゆいれるよね?」


「まあ、なかにはそのままバリバリいく人もいるケド、概ねみんなお湯淹れるね」


「でしょ〜。で、さ――あのネット〜3ぷんとかってまつでしょ」


「……ん……バリカタ好きな人は2分とかいるケド、概ね規定時間まで待つね」


「あれって、いれはじめてから3ぷん? いれおわってから3ぷん?」


「えっ⁉︎」

イブキの言っている意味がわからず思わず聞き返す月夜。


「だから、あれって、いれはじめたらカウントダウン? それともウチガワのせんまでいったらカウントダウン? フタしてヤンマガうえにのせてからカウントダウン?」


「う~ん……淹れ終ったらじゃないかな?」


「えぇぇェェ! なんで? なんで? リユ~は? リユ~?」


「えっ! 理由? 理由はえっと~……」

 思わず何も考えずに答えてしまった月夜は口ごもる。


「すっごいな月夜は! ホントたべもののコトならなんでもしってんだもん!!」

 そういって尊敬の籠った視線を受け、月夜は視線を反らしながら、


「そ、そうだ! これ知ってる?」

月夜は自分のSiriを起動させると、


「3分経ったら教えて」


『はい。3分のタイマ~を開始しました。ラ~メンの麺が伸びない様にしてくださいね!』

 と、表示されその下で数字がカウントダウンを始める。


「なにこれっ!?」


「もはや3分といえばカップ麺ってのは世界共通みたいよ」

 そう誤魔化す事に成功した月夜だった。

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