しんぴょ~せ~
いつものバス停にて――
「コレ見てよ。男子がドキドキする女の子の特徴だって」
月夜が自身のスマホ画面をイブキに見せる。
「へ~……ちょっとみせて~」
イブキは月夜からスマホを受け取ると下方向にスクロ~ルする。
「ふむふむ……横顔が美しい……ねぇ……」
さらに記事を読み進めていき――
「ねぇ、月夜」
「ん?」
「ちょっと横向いてみて」
「へ? なんで」
「いいから、いいから」
イブキはニヤニヤしながら月夜の身体を強引に横向きにさせ
「な、なによ」
戸惑いながらも大した抵抗もせずに言われるままに身を任せる月夜。
「う~ん……鼻高いし、目も大きいし……」
「なに?」
「あ~ちょっと動かないで」
身体の向きを変えようとする月夜を制止するイブキ。
「肌もまっしろでキレ~だし、顔もちっちゃい」
「ちょっと、さきから何をブツブツと――」
「そういえば月夜ってさ姿勢も良いよね」
「へ? あ~ま~弓道やってると自然とね。とゆ~か跪坐っていう特殊な座り方は姿勢が良くないと――」
「うん。あの記事たぶん間違ってるよ」
「――結構ツラい座りかたなのよ――って、は?」
「だ・か・ら――月夜はあの記事にあるモテ女子の条件ぜ~んぶそろってるけどモテないじゃん? だから間違ってる」
「な、なるほど……」
怒るトコか喜ぶトコかリアクションに困る月夜だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます