イブキ総理。

 いつものバス停にて――


「へぇ~今年のチャリティマラソンランナーってリーダーなんだ」

「それ、この前ウチが言った」

「でもさ~」

「ん?」

「愛はチキュ~を救っていうけどさ――イブキさん達みたいな若い世代ががんばって救わなきゃだよね! 愛にばっかし頼んないでさ」

「急にどうしちゃった!?」

「そこでイブキさんは考えたのです」

「へ、へぇ~。なにを?」

 あまり期待しないでも、イブキの「さぁ振れ!」といわんばかりのドヤ顔に負け聞いてみる月夜。

「バスや電車のコウキョ~コウツウキカンに乗る時いい笑顔だったら乗車賃無料!! どう、どう? スゴくな~い?」

「笑顔溢れるいい世界にはなりそうだけど……」

「でしょ! でしょ!! それにマイナス消費税ド~ニュ~。物買ったらお金もらえちゃうんだよ~スゴイよね! みんな買いまくりだよ!」

「確かに……消費は激しくなるけど……」

「イブキさん天才じゃねぇ? ソ~リ選に立候補しようかな~。イブキミクス起こしちゃうよ~」

「総理大臣は選挙じゃないから!」

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