すり~でぇ~

 いつものバス停にて――


「ねぇねぇ」

「ん~?」

「映画館にある3D映画視るためのメガネって服やハンカチで拭くと逆に汚れちゃうんだって」

「へ~。確かにときどき凄く指紋ベットリとか皮脂汚れが目立ってるヤツあるけど、アレってハンカチで拭いちゃダメなんだ」

「うん。なんかフツーの布で拭くと伸びるだけで落ちないんだって、そういう品にあたちゃったらメンドウでも映画館の人にいって取り替える方がいいんだってさ~」

「ふ~ん……でも、なんで急にそんな話題を?」

「いや~3D繋がりで、3Dプリンター手に入らないかなって」

「それこそなんに使うんだよ?」

「それは――ほら、月夜のデータ入れて。月夜がマシュマロ女子になるまでの経過観察フィギアを――」


 ズドンっ!

 鋭く大気を裂く音とともにイブキの意識はなくなった……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る