聖(セント)バベル学院の日常戦記

お空まで届く高い塔の学校、セントバベル学院の中間層500階クラスのバカ達が学級間戦争を戦う物語。



モクモクモクモク

「クソが! 下のやつら火を焚いてやがる。空気吸入器口に当てたか?」

「おうよ! あいつらワンパターンなんだよ」

「笑。こっちはとっくに対策立ててるとも知らずに」

「よっしゃ、ガスボンベ用意したか?」

「おうよ! 奴らに思い知らせてやる。授業中は火を焚くのは禁止だってな」

「笑。いや、それ普通だから!」

「「「そーれ」」」

ドッカーン

「ざまぁ! やつら絶対吹き飛んだぜ!」

「おうよ! これでしばらくは安泰ん?」

「笑。今度は上から水攻めか」

ポタポタ

「クソが! ぶっ殺す」



これは天まで伸びる高い高い塔の中の学校。

セント・バベル学院に通う男子高校生達の殺意溢れる日常の物語である。




主人公

あだ名はキラー

他の階からの敵性ネームは「500階の歩く爆弾」

殺気旺盛

暑苦しいイケメン

能力1は「心象理解」

・対象の気持ちを理解する

・対象の心象を理解する。すなわちコピー。(視界内の人間の能力コピーと能力把握)

世界史が得意(征服活動では役に立たないと思われている。実際ほとんどそうなのだが、過去に二日に一度の歴史物語の読み聞かせを条件に数四百数階下層の子供達しかいない層との盟約を締結した。←現在も継続中。子供達は遠距離系能力の天才ばかり)

将来の夢は全階統一(が、現状征服している階はゼロ)

最近の気になるのは、何故この階には男子しかいないのだろうか。



友人A

あだ名はハカセ

他の階からの敵性ネームは「天才とアホは紙一重」

狂気旺盛

能力1は「特性離合」

・物質やその他の対象の任意の特性を抽出し、他の対象に移すことができる

能力2は「空間支配」

・数メートル以内の物質のベクトルを操作できる。

・自身から遠いものほど操りにくい。

・ただし、断続的な改変しか行えない(一方向に跳ぶことはできるが、飛ぶことはできない)

理科(化学・物理)が得意。

将来の夢はバベルの破壊(が、現状500階なので破壊したら死ぬからできない)←このためキラーの全階統一作戦を応援。主に下方政策を支持。



友人B

あだ名はロマン

他の階からの敵性ネームは「一周回って尊敬する」

厨二病まっただ中。

チビかわいい。

能力は「重力制御」

・空を飛べる。(階層空域から出なければ←階層空域は自身の階層、もしくは征服階層とその上下階層分の空)

・重力をある程度操れる。自分以外の対象にはあまり効果がないのでジャンプ力を上げたり、落下の衝撃を軽減したり、相手に軽い負荷をかけるのが関の山。

将来の夢は最上階で結婚式(が、現状中間層である500階から動けないので、というか彼女もいない)←このためキラーの以下同上。上方政策を支持。



友人C

あだ名はリーガル

他の階からの敵性ネームは「洗脳マシン」

クールメガネイケメン

能力は「能力無効」

・いかなる能力も彼に対して影響を及ぼすことができない。(二次改変は別)

・通常攻撃(銃で撃つとか)は効きます。

国語(特に法学)が得意

将来の夢はバベルの王の補佐官。

リーガルはキラーを王の器と見込んでいる法家の人。

キラーが正義的な猪突猛進型なら、リーガルはマジシャン的な知性型。



友人D

あだ名は飼育係

他の階からの敵性ネームは「ブリーダー」

天然男の娘

能力1は「意思疎通」

・本来、意思疎通が叶わない状態でもそれが叶う。

・人間以外、他の階層の人間とも意志の疎通が可能(バベルでは連合時を除く階層間の意志の疎通ができない←言語分断)

・テレパス能力でもある。中継も可能(AさんとBさんの会話)(中継はあくまで同言語の人間同士のみ)

能力2は「志向育成」

・対象の同意の下で対象を任意の内容に育成できる。

・育成速度を百倍速まであげることができる。が、あげるほどに空腹になる。

理科(主に生物)が得意。

将来の夢は十階層にわたる飼育小屋を確保すること。(よってキラーに協力)




バベル校則

・学生には必ず一人に一つ以上の能力が与えられる。(ダブル・トリプルと呼ばれる能力多重持ちも少数いる)

・各階層の人数には偏りがあることを考慮し、能力数は平等にする。(人数上限七人。能力は七で固定)

・能力は二名の間で両者の同意の下に交換することが許される。交換は24時間後に自動解除される。(24時間より早く解除することはできない)

・下層に行くほど能力が少しずつ強力になる。(上方の有利を消すため)

最上階の三倍ほどの力が最下層で発現する程度の強化。(出力レベルは全員最初から一定)

・能力は使用制限がない。

・生徒同士の争いにおける身体へのダメージは三日間自分の階層にいることで回復する。(死も同様)

・大きなダメージを受けた場合、一定以上の痛覚は遮断され、同時に強制的に自分の階層へ転送され、三日間の他階層への移動が禁じられる。(死も同様)

・自らの失態によるダメージで自身の階層に転送された場合、一週間の謹慎期間が課せられる。(主に神風作戦への牽制目的)

・謹慎中は能力の使用が禁止される。(その他の物資による争いへの参加は可能)

・侵入可能となる階層空域は階層とその上下の階層の外壁から外側に百メートルの円筒。

・各階層は任意の階層への転移水晶から移動可能。(ただし、複数人が同時に一つの階層に移動することはできない←つまり一人が階層Aに転移して戻ってくるまでの間、その階層の人間は誰も階層Aに転移水晶という手段においてのみ移動できなくなる)

・他階層への移動が可能なのは朝九時〜夜五時まで。金曜〜土曜にかけてのみ夜間の移動制限が解放される。(時間制限は盟約関係にその解除を記載することができる。←つまり、もし階層間の盟約で夜間の移動もオーケーにしたければその旨を盟約に記載することで可能となる)

・征服はそこの人間が全員降伏するか、その階のフラッグを奪った瞬間に成立する。この際、征服者サイドの階層はキーマンを設定しなくてはならない。(キーマンの人数に上限はない)

(階層Aに対するキーマンがαさんでも階層Bに対するキーマンがαさんである必要はない)

(キーマンの決定は征服完了後、一日以内に行う必要がある。もし、期間内に決定されなければ征服は無効となる)

・征服された階層は征服者サイドの階への侵入が禁じられる。また、征服者サイドの命令に逆らうことができなくなる。(ただし、「情報開示」「特攻指示」「解放禁止」「革命禁止」などの命令は行うことができない)

さらに征服下の階層の人間(ペット等も同様)は征服者サイドの人間に危害を加えることもできなくなる。

・正当防衛に関しては上記の限りではない(人権に反する命令には従う必要はない。ただし、他階への攻撃などの命令は、本人の命に関わらない限り遂行することが求められる)

・解放は征服下にある階層がその征服から脱することである。解放は征服者サイドの階層のキーマンを最低一人、当てることで成立する。

ただし、一度、指名を失敗するごとに解放成立後の「罰則征服」期間が一週間追加される。

・革命は征服下にある階層がその征服から脱し、逆に三日間の「罰則征服」を相手に適用できることである。これは征服下の階層が征服者サイドのキーマン全員を同時に指名することで成立する。

・隣り合う階層同士は同盟を組むことができる。同盟はその上下の階層間において、互いに上記の征服関係が成立することである。(要するに不可侵条約)

ただし、同盟相手の同盟相手と同盟関係にあることにはならない。

・隣り合う階層同士は連合を組むことができる。連合はその上下の階層間において、階層間の区別が消滅することである。(要するに合併)

ただし、連合相手の連合相手と連合関係にあることにはならない。

連合は一週間ごとのクラス投票(この場合は統合された一つのクラス=階層として扱う)の過半数の票が反対した際に解除される。(投票は匿名)

・全ての階層は中立宣言の権利を有する。中立宣言を行った階層は全ての階層からの攻撃を受けることがなくなり、また逆に攻撃することもできなくなることである。さらに、中立階層はその出入りが自由になり、他階の人間の通行、利用が許される。中立階での戦闘行為はいかなる場合も認められない。

・正当防衛に関しては上記の限りではない。

・隣合わない階層同士は盟約を結ぶことができる。盟約はその階層間においての約束であり、その内容は可能な限り適用しなくてはならない。可能な状態において盟約に反した場合、その階層は相手階層からの一週間の罰則征服を受ける。

・食事は各自で調理する。材料やその他の必要物は随時転送する。

・睡眠は各階層の寝室でとる。寝室は男女別。

・衣服に関しては自動洗濯可能。望むなら自分で洗濯しても良い。制服を三セット配布しているため、よほど困難でない限り制服を睡眠時以外は休暇中も着用すること。

・各階層には大小二つの特別施設と二つの特典が備わっている。

施設例

大→プール、図書館、温泉、スパ、果樹園etc

小→掘り炬燵、コンピューター室、ゲーム室etc

特典例

爆弾メーカー、ポンプ(エンジン付き)、飛行装置etc



などなど

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