ルサンチマン子、皮剥けました。
ここ最近、メンタルがヘルシーである状態が続いている。体力が無くなってきたのか、性格がだらしなくなってきたのかはわからないが、精神面が不安定になるまで何かを頑張るだとか、人に気を遣いすぎるだとか、誰かの言葉に傷つくということが少なくなった。まあ、たまに怒ったり悲しんだり絶望的になったりすることはあるが、その感情も長くは続かない。せいぜい1〜2時間で限界がきて、「まあいいか」「あーだるい」と思って、怒るのも悲しむのもやめてしまう。
昔は怒ったり悲しんだりする機会が多くて、その感情は深さもあった。一度怒ると何日、何ヶ月、下手すると年単位でずっと誰かに怒り続けていたこともある。悲しみも同じだ。ずっと悲しみ続けていたことがあった。なんでそんなに怒ったり悲しんだりしていたのだろうと想起してみたのだが、あの頃は劣等感の塊で、他人に嫉妬しまくっていたから、それが原因かもしれない。いや、それが原因としか考えられない。
「ネイルした爪でカタカタとタイピングしやがってうるさい、迷惑だ!」
「実家暮らしでいい服着て、髪もツヤツヤでって、ボケナスが!」
「家族仲良しアピールUZEEEEEE!」
「それと比べて私は……撃沈萎えぽよ悲しみブルー。」
ああこれは完全に嫉妬心に支配されて邪悪なエナジーを解き放っている魔物だ。近寄っただけでケチつけてくる妖怪ルサンチマンだ。
じゃあ最近あまり怒ったり悲しんだりしていないということは、こういう嫉妬心を抱く機会が無くなってきたということか。ふむむ。
昔は周りと比べてとてつもなく太っていて、お金がなくて、家族にも恵まれていなかった。そういう状況だったのだから、ルサンチマンを持ってしまうのも無理はないのかもしれない。って、自分に対して随分と他人事のように書くのだな(我ながら驚いている)。
気持ちがコントロールできなくて、しんどい思いをしていた時期もあったけれど、そのルサンチマンがなかったら、今の自分にはたどり着けていないんだよなーと思うと、あれはあれで大事な時期だったんだなと思う。
実際、今は太っていないし、お金も普通にはあるし、結婚して新しい家族の形を作り出せているわけだ。
もしあの時期、嫉妬せず、怒らず、悲しまず、ただ諦めて過ごしていたとしたら、何も行動できずにただ漠然と生きて、今頃120キロぐらいの巨獣に成長して、ゴミ屋敷の中でユスリカを孵化させて、そいつらと一緒に暮らしていたかもしれない。想像するとゾクッとする。さらに今、胃がむかついた。もうだめだ、考えるのはよそう。
ルサンチマンを脱し、一皮剥けた私は、今後どういう風に生きていくのだろうか。よくある平凡で幸せな日々を過ごせたらいいなとは思っているが、もしかしたらタチの悪いルサンチマンの餌食になって、ボッコボコにされながら生きていかなければいけなくなるかもしれない。ルサンチマンの嫉妬心、身を持って知っているから、そういう心配をしてしまうのである。もしそうなったら、どうしたらいいのだろう。対策本部を設置して考えるとするか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます