第152話 人類がセックスして妊娠する確率は5%か?
ピンカーの「暴力の人類史」を読んだ。
アメリカの殺人件数はヨーロッパより高い。
その内訳は、白人はヨーロッパと変わらないが、黒人は十倍に及ぶ。
ルイジアナ州に至っては、パプアニューギニアと同じ割合で殺人が起きている。
それは、黒人が政府によらず、「ストリートの掟」によって復讐を行うからである。
172ページ。
もし親父が死んで、あの男が捕まらなかったとしたら、俺はやつの家族に仕返ししてやる。
ここでは当然のことさ。それがここの掟なんだよ。
そいつをやっつけられなかったら、家族をやっつける。みんなそう教えられて大人になったんだ。
みんな、リスペクトされたい、男になりたいんだよ。
西暦六百年から千八百年までに君臨したヨーロッパの君主のおよそ八人に一人は在位期間中に殺害された。
殺人者の大部分は貴族であり、その三分の一が王座を奪ったという。
これは面白いデータだな。
ぼくのプラトンへの反論である、悪徳より商業の方が利益が大きいという主張は書いてある。
サン・ピエール、モンテスキュー、アダム・スミス、ジョージ・ワシントン、イマヌエル・カントといった人々は、
戦争より商業の方が重要であることを認識し普及した旨が書いてある。
カント「永遠平和のために」
引用する。「カントはこう書いている。「商業の精神は戦争とは両立できないものであり、
遅かれ早かれすべての民族はこの精神に支配されるようになる。……諸国は道徳性という動機によらずとも、
この力によって高貴な平和を促進せざるを得なくなるのである」」。
第三章の礼儀作法の話は笑いに走ってるだろ。第五章と第六章には感銘を受けるところがなく冗長に思われた。
引用する。
「レイプはアマゾン川流域の部族社会や、ホメロス時代のギリシャ、中世ヨーロッパ、
百年戦争時のイングランドでも普通のことだった。(中略)
また、軍事侵攻のあとにレイプがなされるのは世界共通で、第一次大戦時にドイツがベルギーに侵攻した時も、
第二次大戦時に日本が中国に侵攻し、ロシアが東欧に侵攻した時にも、
バングラディッシュ独立戦争時にパキスタンが現バングラディッシュに攻め込んだ時も同様だった。」
とあるが、ピンカーがアメリカの戦争性犯罪について触れないのは卑怯だろう。
レイプで妊娠する確率は5%だとしているな。
つまり、セックス、交尾で妊娠する確率は5%だと考えればよいのだろう。
和姦だともっと確率は増えると思うが、これは実際の統計からでた数字だ。
日本の妊娠サイト「卵の質向上委員会」のサイトには、妊娠する確率は25%~30%だとしているが、
どちらが信用できる数字なのかはわからない。排卵期に交尾すれば80%の確率で妊娠するそうである。
テレビゲームにおける文化について語られているな。
ゲームの中では人を殺すことも、町を滅ぼすこともあるが、レイプだけはなぜかないのだという。
ゲームの文化では、レイプは殺人や虐殺より重い罪なのだ。
もちろん、十八禁ゲームではあるんだけど、レイプ。
あと、「メタルギアソリッド」では全年齢対象ゲームでレイプがある。
ピンカーはメタルギアソリッドをやっていなかったのだ。
後半の心理学に関しては、少し根拠が弱いと思ったが、
人には助け合う本能が遺伝子により組み込まれていることが書いてある。
以上。
日本の妊娠情報サイト「卵の質向上委員会」では、
排卵日近辺に性交をすれば80%の確率で受精します。
年齢別にみる自然妊娠率は、
25歳 : 25%~30%
30歳 : 25%~30%
35歳 : 18%
40歳 : 5%
45歳 : 1%
とある。
受精確率は、80%だが、着床確率はその半分だといっている。
あと、不妊の原因は、
不妊原因の男女の割合
男性のみ : 24%
女性のみ : 41%
男女両方 : 24%
原因不明 : 11%
としている。
いったい、人類がセックスして妊娠する確率は5%なのか25%なのか、よくわからない。
はっきりと数値を調べてほしい。
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