第37話 唐辛子
後輩「この前の休日に赤唐辛子の種を取る作業をしてたんですよ。こう、乾燥させておいた唐辛子を半分に割って、包丁の背で擦るようにするんです」
男「それは花の女子高生が休日にすることなのか…?」
後輩「で、何が起きたかって、その手でうっかり目を擦っちゃってですね…」
男「うっわ…」
後輩「いやあ、アレは本気で失明を覚悟しましたね…。唐辛子、明らかに人間に対して殺意を持ってますよ。女子高生風に言うなら『マジヤバイ』です。しばらくムスカみたいな状態でしたもん、『目が! 目がぁぁ!』って」
男「マジか…大変だったねえ。ちゃんと病院に行った?」
後輩「ああ、なんか唐辛子って、目に入っても超痛いだけでほとんど無害らしくてですね。診察の先生曰く、『あー分かる分かる、めっちゃ痛いよねー。でも大丈夫、痛いだけだから!』とのことでした」
男「あ、そうなんだ…。よかったね」ホッ
後輩「まったくです。まあ無害だからって二度とあんな思いは御免被りますけどね」
男「そりゃそうだわ…僕も気をつけるよ」
後輩「あ、唐辛子ってナスの仲間らしいですよ。トマトがナス科なのは知ってましたけど、唐辛子もそうなんですねえ」
男「へえ、そうなんだ…って、そんなサラっと変えていい話題でもないと思うよ。体は大切にしてくれ…」
後輩「あはは。ありがとうございます」
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