WAVE:03 告白プレイング

小瀬川こせがわー。今日はいつにも増して面白い顔してるわねー」


 朝の教室。

 端末でぼんやりオラクル・ギアの対戦動画を眺めていたオレに、クラスメイトの乾綾いぬいあやが、珍獣でも見るかのような表情で声をかけてきた。


「面白い顔じゃねー。クソかっけぇ顔だ」


 オレはイヤホンの片方を外しながらそう言ってやる。

 ちなみに、音量は絞ってあるから音漏れの心配はないぞ。


「小瀬川の真っ直ぐにバカっぽいところ笑えるから嫌いじゃないけど、毎朝ちゃんと鏡見てる?」

「失礼なヤツだな。鏡ぐらい見るに決まってんだろ」

「ひょっとして、色気付いてる?」

「うるせぇよ。用事がねぇならどっか行け」

「特に用事はないけど、小瀬川がイケメンかどうかは議論が必要よね?」

「だからうるせーよ。人の冗談をイチイチ真に受けるな」

「ふーん、冗談なんだー」

「オレの顔面ランクは中堅ってとこだな」

「自分の見た目をはっきり中堅って言えるのも大したものよねー」

「そうか? 別に普通だろ」


 見た目はともかく、身長はもっと欲しいけどな。憧れの170センチ台まで、まだ7センチも足りねー。

 ちなみに、乾は女子のクセにオレよりも身長が5センチほど高い。

 宝塚だっけ? アレの男役みたいな感じのヤツで、男子よりも女子、特に後輩女子から人気のあるタイプだ。

 

「小瀬川って結構メンタル太いわよね」

「伊達に対戦で揉まれてねーし」


 オラクル・ギアに限った話じゃないけど、対戦ゲームは技術以外にもメンタルの強さが重要だからな。

 しかし、何だ、この不毛な会話は。


「そう言えば、この前の風狼田ふろださんの動画観た?」

「これか?」


 オレはスマホで眺めていた対戦動画を乾に見せる。


「そう、それ」


 オラクル・ギアは世界レベルで人気のゲームだ。当然、プレイヤー人口もデカい。そのデカさに比例して、女性プレイヤーの数も普通のゲームに比べるとかなり多い。在野にもプロにも強豪女性プレイヤーはゴロゴロいる。乾もオレほどじゃないけど、結構やるクチだ。ギアのカスタムはヘビーだし、対戦動画の分析にも余念がない。


「風狼田さんも大人気ないわよね。プロが素人相手に本気出して……」

「素人って、相手はオラクル・ギアのディレクターだぜ? プレイヤーとしては最古参だし、勝てないまでもいい動きしてんじゃねーか」

「そりゃそうだけど、風狼田さんには接待プレイって概念はないの?」

「サラリーマンの麻雀じゃあるまいし、そんなの必要ないだろ。フロニキとディレクターは長い付き合いだし、遠慮もへったくれもねーよ」

「そうゆうものなの?」

「そうゆうもんだよ」


 あと、接待プレイで手を抜くフロニキとかあんまり見たくないしな。

 他ゲーム勢相手ならまだしも、オラクル・ギアの関係者相手にそんな寒いマネはして欲しくない。


「お、それ、こないだ配信したフロニキの動画じゃん」


 教室に入ってきたヒナがオレのスマホを覗き見しながら、そう言った。


伊吹いぶきは本当に風狼田さんのこと好きだよねー」


 ヒナに続いて教室に入ってきた透吾とうごが物騒なことを言いやがった。

 透吾の発言を耳にした乾が”狩る”モノの表情を見せたような気がしたけど、怖いので無視しておこう。


「何だよ、好きって。自分より上手いプレイヤーの動画観て研究とかお前ら皆やってるだろ」

「確かにするけど、小瀬川ほど風狼田さんに執着しないかなー?」


 おーい、乾さーん。何ですかその含み笑いは?

 オレはフロニキに対してお前が考えるような邪な感情とか抱いてねーぞ。変な期待はするなよ。


「風狼田さんって伊吹のこと特に可愛がってるよねー」

「へぇ、それは興味深い話ね。雨村あまむら、詳細よろしく」 

「可愛がるって、オレたち全員世話になってんだろ」

「わたし、ホームのゲーセン別だしー」


 ああ、そうですか。言われてみればそうでしたねー。


「そういや、乾はフロニキのバトロ大会出ねーの?」

「そうねぇ、気が向いたら行こうかしら。あんた達は参加するの?」

『モチのロン!』


 むむ、うっかりハモってしまった。

 しかも、三人揃って親指立てサムズアップしてるし。


「あんた達、本当に仲いいわよね……」

「ウェーイ、おれ達ちょー仲良しだぜー!」


 そう言いながら、ヒナがオレと透吾に抱きついてくる。

 ヒナよ、乾の前でその行動はアカンやつだろ。

 見てみろ、乾が獲物を狙う餓えたライオンのようにギラ付いた目をしてるじゃねーか。

 腐ってやがる、早過ぎたんだ。


「綾、おはよう」


 おおう。

 オレ達が朝っぱらからアホなやり取りをしていると、クラス委員長の宙埜そらのカナタさんが声をかけてきた。

 宙埜さん、いいよなぁ。端的に言ってむっちゃ好み。

 肩のあたりで切り揃えた、ふんわりとした黒髪は可愛いし、眼鏡もよく似合ってる。委員長はやっぱり眼鏡に限るよなぁ。いや、宙埜さんなら裸眼でも全然問題ないけど。


「あ、カナタ。おはよう」


 乾が挨拶を返す。


「三人ともおはよう」


 宙埜さんが、鈴の鳴るような声でオレたち三人に挨拶してくれた。

 まるで、乾いた大地に水が染みるようだ。乾の淫夢的な妄想でごっそりと削られた精神の耐久値アーマーゲージが、みるみるリカバーしてくぜ。

 ……あ、クラスの他の男子達も、宙埜さんの声を聞いてツヤツヤし始めてる。


「おっ、オハヨウ!」

『おはよー』


 ヤベェ、オレだけ声が上擦ってる!

 しかも、宙埜さんとヒナを除いた二人が、こっちにニヤニヤ笑い向けてやがるし。

 な、何だよその顔は!


「何の話をしてたの? またゲーム?」

「そう、オラクル・ギアの話」


 宙埜さんの質問に乾が答える。


「皆、本当に好きなんだね」

「そりゃね」


 乾の言葉に宙埜さんが微笑を浮かべる。

 優しくて、柔らかくて。

 思わず、ドキっとするような表情だ。

 宙埜さん、本当にいいなぁ。

 あの微笑みを眺めているだけで、オレは何だか幸せな気分になる。

 幸せ過ぎて、胸を締め付けられて、少し苦しいような、悲しいような気持ちになる。

 

「委員長ってゲームとか本当に全然やらないの? オラクル・ギアとかむっちゃ人気じゃん」

「ええと、私は……」


 宙埜さんが困ったような笑顔を浮かべながら言い淀む。

 こら、アホヒナ! 宙埜さんを困らせるようなこと言ってんじゃねー!


「まぁ、そこはアレだ。趣味は人それぞれだからなっ!?」

「それは、確かにそうだけどさー」

「ふーん?」

「ふーん」


 オレの言葉にヒナは納得したみたいだけど、透吾と乾が何か言いたそうな表情を浮かべている。フォローになってないフォローで悪かったな! とりあえず無視しておこう。


「ありがとう、小瀬川くん」


 宙埜さんはそう言いながら、まるで十先でストレート勝ちしたギアライナーのようなサイコーの笑顔をオレに向けた。

 うわ、その表情かお、ヤバ過ぎですよ。反則でしょ。後ろに花が咲いてますよ?

 はー。

 一撃必殺、K Oノックアウト





「面白過ぎて、教室がジャングルになりそうな表情だったよね、伊吹?」

「そんなに草生えるような顔してねーよ!」

「でも、飼い主に向かって尻尾振りながら突撃する犬みたいな顔はしてたよー?」

「……え、マヂ?」

『激マヂ』


 透吾と乾が声を合わせて答える。


「……オレ、結構クールにキメてたと思うんだけど」


 オレの発言に透吾と乾が哀れみの眼差しを送ってくる。


「な、何だよ、その目! 傷付くじゃねーか! 泣くぞ!」

「……朝にメンタルが太いって言ったの取り消そうかな?」

「伊吹はこう見えても精細なとこあるよー。昨日もバトロで負けて落ち込んでたしー」

「アレはノーカンだ! 嫌なことを思い出させるな!!」


 嫌な負けは反省すべき点だけ反省して、さっさと忘れたいんだよ! 気持ちの切り替え超大事。そして、あのカスタムサスペリアとドリームキャッチャーのライナーは絶対に泣かす。


「しっかし、小瀬川も難儀な相手に惚れたもんよねー。よりにもよってカナタとは」


 乾がワケ知り顔で頷きながら言う。


「……うるせーよ、ほっとけよ。誰を好きになろうと、オレの勝手だろ」

「あら、相談乗らなくていいの? 一生、男同士でイチャついてる?」

「申し訳ありませんでしたっ! もう生意気なことは申しませんっ!! あと、別にヒナや透吾とイチャついてなんかねーから!」

「あはは、乾さんは完全に発酵してるねー」


 いや、そこ笑うとこじゃねーだろ……。

 オレ達がホームにしている(乾は除く)ゲーセン「アクト・オブ・ゲーミング」と高校の中間地点。普段から溜まり場にしている豊島珈琲でオレ達は大絶賛相談中だった。

 ちなみに、本日はヒナがバイトのシフトに入ってるけど、接客やらなんやらでそこそこ忙しく、相談に加わる余裕はない。マスターである豊島のじーさんも、カウンターでコーヒーを入れる作業に集中している。

 

「でも、実際どうするの? 宙埜さんの攻略難度は半端なく高いよー」

「テメェ、宙埜さんをゲームみたく言うな!」

「ここ、コーヒーだけじゃなく紅茶もいけるよねー」


 透吾はオレの非難を無視して紅茶のカップに口をつける。


「カナタはルックスも性格もいいし、ぶっちゃけ競争率は高いわよ。昔から告白されまくってるし。まぁ、全員ふられてるけど」


 乾がウィンナーコーヒーをシナモンスティックで混ぜながら言う。

 うう、そんな情報はオレだって把握してんだよ。把握していても自分じゃ対策立てられないから、そっち方面に強そうなお前らに、恥ずかしいけど恋愛相談に乗って貰ってんだよ。


「小瀬川は少し背丈が足りないけど、見た目は面白いし、少なくとも外見で嫌われることはないと思うわ。少し背丈が足りないけど」


 背丈の話は大事なことだから二度言いましたってか? わざわざご丁寧に有り難う。透吾よ、後生だから、お前の身長をオレに少し分けてくれ。あと、見た目が面白いって何だよ。何気にディスられてる?


「今から毎日死ぬほど懸垂して牛乳ドカ飲みしたら身長伸びると思うか?」

「伊吹はアホの子なの? でも、そうゆうところ和むから、性格的に嫌われる心配もないと思うよー」


 もう、誉められてんだか貶されてんだか分かんねーよ。


「わたしは、付け焼刃で外見にステ振りしてもあまり意味がないと思うわ」


 乾が思案気な表情で言う。分かった。とりあえず外見的なこと(身長と身長と身長)をアレコレ気にするのは止めよう。宙埜さんがタッパで男の価値をはからない女の子だとオレは信じている。つーか、信じさせてくれ。


「で、話はズレたけど、カナタルート攻略の話」

「……何かいい策でもあるのか?」

「ないこともないけど、まずは少し自分で考えなさいよ。ゲーム攻略は得意でしょ?」


 ぽく。

 ぽく。

 ぽく。

 ぽく。

 ちーん。


「うわ、伊吹! 頭から煙が出てる!」

「やだ、普段使わない部分を酷使したせいで脳が熱暴走してる!? 基本設計を見直すべきね!」


 クソっ、ヒドイ言われようだ。

 恋愛ADVは専門外なんだよ!


「アイスコーヒー飲んで落ち付こうね?」


 透吾に言われるままアイスコーヒーを一気に飲み干し、ついでに氷もボリボリ噛み砕いてやる。


「ゲェェッ、急に大量の氷を食ったから頭が痛くなっただと!?」

「馬鹿だわ、信じがたい馬鹿がいるわ」

「ウケるー。大草原不可避ってヤツだね」

「う、うるせー! 笑うな!! こっちは切羽詰まってんだよ!!」

「冗談よ、冗談。あんたも人の冗談を真に受けるなって言ってたでしょ? 心配しなくてもわたしが秘策を授けてあげるわよ」

「秘策?」

「そう、とっておきの秘策。ところで、小瀬川はカナタの趣味がスポーツ観戦なの知ってる?」

「いや、知らなかった……。」

「じゃあ、覚えておいて。カナタはね、昔からスポーツとかで頑張ってる人間が好きなのよ。細かいことはちょっと話せないけど、小さな頃にいろいろあって、そうゆう風になったの」


 乾の声が急に神妙なものに変わった。その声につられて、オレと透吾は居住まいを正す。


「ネット動画とかテレビ中継とか、それはもういろいろチェックしてるわよー。それで、わたしにも感想を話すのよね」


 乾はそこで言葉を切りコーヒーを一口飲んだ。


「そのときのカナタ、スゴくいい表情かおするんだ」


 乾は、普段あまり人前では見せない優しい笑顔を浮かべながら言う。

 何だか、妹のことを大切に思うねーちゃんみたいな表情だと思った。いや、こいつの場合はにーちゃんか?


「カナタに告白した人達の中にも、運動部で活躍してる人が沢山いたわ。だけど全然駄目だった。あの子の気持ちを掴むには足りなかったの」

 

 うーん、何だろう。話が見えないぞ。

 その話が秘策にどう繋がるんだ?


「ねぇ、小瀬川は自分の”頑張り”であの子を振り向かす自信はある?」


 オレの”頑張り”……?


「あんた、今、一番、頑張ってるモノあるでしょ?」


 オレが今、一番頑張ってるモノ……。

 って、まさか。


「ひょっとして……?」

「ひょっとするのよね、これが」

「お前は、オレに、オラクル・ギアのプレイングで宙埜さんの気持ちを掴めって言うのか? それが、とっておきの秘策ってヤツなのか?」

「そう、これがわたしの考えた秘策」


 乾がオレの目を真っ直ぐに見つめながら言う。

 あー、多分、こいつ本気だわー。対戦相手のタマをガチで取りに行くときの表情かおだ。


「自信とか言われてもな……。そもそも、ゲームとスポーツは別物だろ?」

「そうね。確かにゲームはスポーツじゃないし、スポーツである必要もないかもしれない」

「でもさー、人を惹き付ける”熱さ”はよく似てるよねー。伊吹だってよく分かってるでしょ?」

「でもなー。オレは人を楽しませるためにゲームを遊んでるワケじゃないぜ。オレは自分が楽しいからゲームで遊んでるんだ」


 オレの言葉を聞いた乾が安心したような表情を浮かべた。

 何んでそんな顔するんだ?


「それが分かっているなら、多分ワンチャンあると思う」


 オレは確かにオラクル・ギアにハマってる。超ハマってる。もう人生の一部と言って過言じゃないレベルだ。”頑張る”とかそうゆうんじゃなくて、このゲームに本気で向き合うのが呼吸をするみたく当たり前になっている。

 だからこそ、その呼吸にも等しい行為で、自分の好きになった女の子を振り向かせろと言われても、まったくピンとこない。

 オレはフロニキみたいなプロのゲーマーじゃない。そんなオレに人の心を魅了するようなプレイングが可能なのか。

 そもそも、人の心を魅了するプレイングって何だ?

 

「伊吹の”熱さ”、ガツンと見せればいいと思うよ」

「どうするの小瀬川?」


 ああ、全く。

 二人揃って、オレの”熱さ”を試すような目で見るなよ。

 やれやれ、とんだ”秘策”だな……。


「オレはゲームで遊ぶことを何かのダシにする気はないし、他人ひとのために遊ぶ気もないよ。それが、自分の好きになった女の子を楽しませるためでも、さ」

「ええ」


 オレの言葉に乾がうなずく。


「オレは自分が楽しいからゲームで遊ぶんだ。理由なんてそれだけでいい。でも、オレのプレイングを観て嬉しい気持ちや楽しい気持ちになる人がいてくれるのは、別に悪いことじゃないと思し、それが宙埜さんなら、オレの方が嬉しいもある、かもしれない」

「そうだねー」

「オレは、オラクル・ギアの新作稼動までに二つの目標を立てた。透吾は――あと、ヒナやフロニキも知ってるけど――一つはライバルのシアンってライナーに勝ち越して、サイコウの気分で新作稼動を迎えること」

「うん、聞いてるよー」

「わたしは初耳ね」


 オレは水で唇を湿らせてから続ける。


「この前のフロニキが出演した動画は二人とも観たよな。そこで公開された新情報は覚えてるか?」

「宇宙戦ステージの実装だね?」

「そうだ。今までも宇宙を舞台にしたステージはあった。でも、それは、宇宙船やコロニーの内部が舞台か、ゲームシステムの都合で物理法則が何故か地上と変わらない月面ステージとかだったけど、新作で追加されるステージは、純粋に宇宙空間での三次元戦闘が可能になる」

「そうね。確かにそう言っていたわ」

「オレ、ずっと考えてたんだ。プロフェシーの強化プランを。それは、シアンに勝ち越すために必要なものだった。だけど、それだけじゃない。この前の動画を観て、新しいオラクル・ギアを遊び尽くすためにも必要なものだって気付いたんだ」 

「それで?」

「これが二つ目の目標。新作の稼働までにプロフェシーの新型を開発する。新作の宇宙ステージにも対応する全く新しいプロフェシーだ。オレはそれをものにしてみせる。そのプロフェシーでシアンに勝ち越して新作に挑む」

「いいわね。ゾクゾクする」

「だけど、それだけじゃ足りない。そこにもう一つ目標を加える」

「へぇー、教えてよ、伊吹」


 透吾が面白そうに訊いてくる。


「新作稼働の記念にフロニキが企画したバトロ大会。プロのフロニキも参加するその大会で、オレは最後まで生き残ってみせる」

「面白いと思うよー」

「これがオレの”本気”の”本気”だ。お前らの言うような”頑張り”や”熱さ”かどうか分からないし、これで宙埜さんの気持ちを掴めるかも分かんねー。だけど、オレはこの三つの目標を達成して、宙埜さんに告白するんだ!」

「何かフラグっぽい気もするけど、それでいいんじゃないかしら」

「完全にフラグだけど、伊吹らしくていいと思うよ」


 フラグとか言うなよ。縁起でもない。


「なー、お前らさっきから何コソコソ話してんだよ?」


 話が一段落したところで、水の入ったピッチャーを片手に、ヒナが訝しむような表情で訊いてきた。



【To Be Continued……】

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