第3話 そのブルーギルを捨てろ!
ある日、ヒロヒトマンが寝ていると、修学旅行から帰ってきたアキヒトマンが嬉しそうに声をかけてきた。
「パパ!とっても大きな珍しいブルーギルが付いて来たよ!こんなブルーギル見たことないよ!歩けるし、話せるしとにかくすごいよ!いま連れてくるね。」
歩いて話すブルーギルなど聞いたことがないのでヒロヒトマンが怪しんでいると、アキヒトマンは「ブルーギル」と名札をつけた半魚人を連れてきた。
アキヒトマンが半魚人に「ブルーギル?」と尋ねたのでうなずいたら勝手に名札をつけられたらしい。肌に直接針が刺してあるのでとても痛そうだ。
その半魚人はアキヒトマンが下関に修学旅行に行った時に拾ったらしい。
本当の名前はアントクマンというそうだ。
家で半魚人なんて飼えないので捨ててくるように言うと、「やだ!やだ!やだ!誰か助けて!」と駄々をこね始めて困り果てた。
その上、半魚人まで住みたいと言い始めた。
それでもヒロヒトマンが半魚人を投げ捨てようとすると、半魚人の友達の枇杷坊主が飼ってくれれば毎年枇杷と平家蟹の入った箱を931箱寄越すと言うので物欲に負けて飼うことにした。
こうして、アキヒトマンは「ブルーギル」を飼うことに成功したのであった。
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