第22話 焼き鮭は好物だよ

焼き鮭……。

クロさんが隣に座って離れない……。

大きな丸い金色の目が私の顔と焼き鮭を交互に見つめる。

「それは、僕のではないだろうか?」

目が訴えている。

手のひらにほぐして口元に差し出すと

アグアグ ペロペロ 

「もっとくれ」

私の隣で座っておとなしく待つのがクロさん。


テーブルのうえにピョンと乗って寝転んだり、手を出したり

「食わせろ、食わせろ」

全力で催促するのがチョビさん。


同じ家に育ったのに、性格というものは……。

元気ならよし。

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