第54話 主人公は楓ちゃん3
楓視点、1人称
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前回までのあらすじ!
成り行きでサカナさんと私がバトルすることに、正直余裕だと思っています。
海賊王に私はなる!
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私とサカナさんは、食後の運動に、対峙していました。どうしてこうなったかは、私にも分かりません…
「楓殿、私はあなたを倒す!」
「えっ、アッハイ」
私との温度差がすごいですが、サカナさんはやる気満々そう・・・
「行きます...」
サカナさんが、こちらに向かって走り出しました。結構早いです。
「りゃっ!」
サカナさんは、刀を引き抜き、居合のような攻撃をしてきます。私はそれを…
「よっと」
空を飛んで回避しました。私のスキル飛行です。しかし、サカナさんも空を飛んできます。どうやら、足に風魔法をまとわせて飛んでいるのでしょう。
「ファイヤーボール!」
サカナさんの手から、火の玉が飛んできますが、私はそれをひょいと避けます。
「かかった!」
「んっ!?」
サカナさんが、そう言った瞬間、躱したはずの火の玉が、頭上で爆発しました。
「きゃっ!!!!」
私は、それをまともに受けてしまい、落下しそうになります。
「どうだ、楓殿!」
どや顔のサカナさんがムカつきます、お兄ちゃんの殴りたくなる気持ちが分かりました。私は、チョームカついたので
「ヘルフレイム!!!!」
地獄の業火を浴びせてやることにしました。
「ちょ、待っ!」
サカナさんが何か言っているようですが、私は知りません。
「ヘルフレイム!ヘルフレイム!ヘルフレイム!」
大きな火の塊を思う存分地面に叩きつけます。
「ぎゃあああああああああああああああああ」
すっきりした私は、地面に降ります。そこには丸焦げのサカナさんが転がっていました。
「ハイパーキュア!」
私は、回復魔法を掛けてあげました。
「痛い...ヒッ!」
起き上がったサカナさんは、私を見ておびえている様子。失礼な!私は落ち着いてもらうためジョークを言うことにします。
「私はまだ、2割の力しか出していませんよ!」
「ヒッ!化け物!」
逆に怖がらせてしまったようです。そこにシャルロッタさんが来ます。良いタイミング!
「サカナ!楓ちゃん!早くいくわよ!」
「分かりました!」
「イエッサ―」
私たちは、魔力自動車に乗り込みました。
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魔力自動車に乗っていると、運転中のサカナさんが話しかけてきました。
「楓殿、一体いくつ魔法とスキルを持ってるんだ?」
「いっぱい!」
私は、適当に答えておきます。
能ある鷹は爪を隠すのです!
そこにシャルロッタさんも言ってきました。
「次はこのスーパーシャルロッタと、手合わせ願えるかしら?」
「また今度ですね」
私たちは、そんな乙女らしくないお話をしていると、とうとう魔族領らしきところにつきました。なんでそんなことが分かるかって?木の看板に魔族領って書いてあるからです。私は、この世界での魔族の扱いについて、知りませんが、確認のためシャルロッタさんに聞いてみます。
「シャルロッタさん、魔族って人間にとってどんな存在なんです?」
「私が知るわけないじゃない!」
「はぁ…」
堂々たる答えを出したシャルロッタ様に感服しながら、サカナさんに同じ質問をしてみたところ。
「知らん!どうでもいい、プリンのふたの裏をなめるか舐めないかぐらいどうでもいい!」
「はぁ…」
私は、プリンのふたは舐めない派です。そんなことを考えながら、一番まともそうなドロップさんに聞いてみます。
「ドロップさんは知ってます?」
「えぇ、魔族と人間は、いい関係ではありませんが、互いに干渉しない様に、魔族領と人間領に分断して生活をしています。それは、暗黙の了解のようなもので,明確な法律はありません」
「じゃあ、勇者ってなんでいるんですか?」
「一応、人間側にも戦力があるんだぞ、と言う見せしめです」
あぁ、核兵器みたいなものかと私は理解する。ドロップさんが続けます
「頭の悪い、キチ○い魔王は、たまに人間領に入ってくる時もありますけど」
「へぇ~じゃあ、魔物と魔族の違いって何ですか?」
「知能あるかないかの違いですかね...」
「そうなんですか、じゃあ精霊はどんな扱いなんですか?」
「精霊はに関しては、今度レナさんに詳しく聞いてください」
「イエッスさ~説明乙」
私は、敬礼しながらドロップさんに感謝の言葉を述べました。そして、シャルロッタさんが言います。
「それじゃあ、魔族領に突入よ!」
「「「おう!」」」
私たちは、魔族領に突入しました…
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