第6章 聖剣エクスカリバー
第46話 お家でダラダラしたい…
海たちが、奴隷商人たちを倒して数日がたった。海は、王から位を上げてもらい、きゅうかんぼ~騎士になった。そして、土地が広がったため、奴隷商人たちから解放し、美女たちの住処を確保した。海はいろいろあって疲れたので今、屋敷のソファーでだらだらしている。
「もう、何もしたくない...」
海は、あお向けで寝転がりながらそうつぶやいた。奴隷商人たちを倒したり、王とのお話でもう海は、へとへとだ。海は、余裕をもって生きたいので、一つの物事が終わったら休憩を挟みたいのだ。むしろ一生休憩したいのだ。そこにお菓子の袋を持って、海に近づいてくる楓。
「お兄ちゃん、暇なの?」
「暇じゃない、だらだらするのに忙しい...」
「暇じゃん!だったらおつかい行ってきて!」
「嫌だお」
海は、ソファの背を正面にして寝る。それを見た楓は、
「えい!」
海の背中を足で小突く、しかし海は動じない。楓は小突き続ける。ご褒美かな?しかし、海には妹の綺麗な足でツンツンされて興奮する性癖はない...たぶん…そして
「ええい!鬱陶しい!」
ウザさに限界が来た海。ソファから起き上がり片手で頭を押さえながら渋々いう。
「・・・で、何を取ってくればいいんだ?」
「さすがお兄ちゃん!これとってきて!」
楓にメモを渡された海は、それを受け取り中を見てみる。するとそこには…
聖剣エクスカリバー×1
と書かれていた。海はこれを見てうちの妹を医者に連れて行った方がいいのではないかと検討したが、一応聞いてみる
「これ何?」
「何って、聖剣エクスカリバーだけど?」
「そうじゃなくて、どうして聖剣エクスカリバーなの?」
「かっこいいから!」
「却下、お兄ちゃん寝ますんで邪魔しないでください…まず意味わからん…」
海は、再びソファーに寝転がる。それを見た楓が不満そうな顔で
「お兄ちゃん...分かった、なら絶対行かなきゃダメにしたあげるよ」
と言い、海のいる場所から離れていった。海は、嫌な予感がした。それは、今にも崖から落ちそうな感覚だ…意味が分からない?僕も分からない…海が、そう思っていると、ソファに寝ている海に影が差す。
「海!ピクニックの時間よ!」
「・・・・」
我がまま怪獣シャルロッタのお出ましである。それに対して海は、無視を決め込む。
「海、無視してるの?殺すわよ…」
「ひっ!」
海は、シャルロッタの底冷えするのような声に振り向き言う。
「ふざけんな!僕は、基本的に武器は嫌いだ!男は拳だ!」
「お兄ちゃん、いつの時代の人なの?」
「うるせぇ!大体聖剣エクスカリバーがどこにあるか知ってるのか?」
海は、唐突で意味不明な提案をしてきた楓に言った。
「地図があるよ!ほら!」
そう言うと楓は、ポケットからくしゃくしゃの紙を出し、海に見せてくる。しかし、何が書いてあるか全く分からなかった。むしろ文字ですらなかった。
「なあ、楓これ何?べとべとなんだけど…」
「あっ、間違えた、ガムのごみだった」
「おい!」
楓は、ガムのごみを家の床に適当にポイする…
「おい!」
「うるさい、お兄ちゃん黙ってて…あれ~どこ行ったかな~」
ポケットを探す楓、そして、楓は自分の胸をまさぐり何か紙を取り出した。
「おい、おい、無い乳にしまったら落とすぞ...」
「ヘルフレイム!!!!!!!!!!!!!」
「やばっ!」
家の中で突然巨大な火の玉をを作ろうとした楓、海は、それを慌てて収納する。
「はぁ、はぁ…お前いきなり何すんだよ...」
「無い乳って言ったもん!」
楓は、頬を膨らませながらそう言うが、海にとって今の楓は全く可愛くない。本音を言うたび一々殺されそうになるのは、勘弁してほしいと思う。そして、楓が本物の地図らしきものを広げる。
「これだよ!」
海は、その地図を見た。その地図には、カレビ帝国の北西に適当に丸印が書かれていた。そして楓がどや顔で言う。
「どう?お兄ちゃん、これで納得した?」
「するわけないだろ!なんだよその適当な地図…さっきのガムのごみの方がまだましだわ!」
海の発言にシャルロッタが
「何だっていいじゃない、行きましょ!」
「はぁ、めんどくさい…寝かしてくれ…」
「ダメよ…あっ、なんだか内臓ぐちょぐちょしたくなってきたわ」
「行きます・・・」
「やった!」
そして、海たちは旅支度を始めた。
「海準備で来たわよ!」
シャルロッタの元気な声が響く。
「じゃあ行くか」
「行こうじゃないか!」
「行きましょう!」
どうやら、サカナとドロップも付いてくるらしい。海たちは、魔力自動車に乗って目的地に向かったのであった…
目的に向かう途中海は、楓に誰にその地図を貰ったのか聞いてみる。
「おい、楓地図は誰からもらったんだ?」
「拾った!」
「ぶっ殺すぞ!真面目に答えなさい!」
「ホントだよお兄ちゃん、お家の前で拾ったんだよ」
「マジか...そんな怪しげな地図に従っていくのか…不安だ...」
「大丈夫!お兄ちゃんが何とかしてくれるから!」
「・・・」
海は、無言になり目的地への不安を募らせた。
そして海たちは、とうとう目的地についてしまったのであった…
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