人狼ゲーム同好会

雪坂 繭糸

入会0日目

少女は掲示板をずっと見つめていた。

特に部活動や同好会の欄を。

少女―天灯亜弥あまびあやは悩んでいた。

人狼ゲーム同好会に入るかどうかを


彼女は元々人狼ゲームに興味があり、

ネットでリプレイやら用語やら調べたが全然理解できなかったタイプである。

同好会の説明欄には『初心者歓迎』の文字。

それが彼女をさらに悩ませる。


(ああああ・・・どうしよう・・・)

彼女の頭の中は先ほどから(行こうかな・・・)(でもな・・・)

でループしっぱなしである。


―そして彼女は考えるのをやめた―


場所は変わって部室棟。

・・・この学校ついては校舎と部室棟が分かれてることぐらい知っていれば十分。

部室棟1Fの1番端っこの部屋。そこに人狼同好会はある。

その扉の前で亜弥は・・・

また悩んでいた。

(ここまできたはいいけど・・・緊張して開けられな~い!)

またこんなような思考ループを繰り返している。

数分悩んでやっと勇気が出たのか扉に手をかけ・・・

【バタン!】

開いた。開けたのではなく開いた。

?「ん?もしかして入会希望者?入りなよ!」

開けた少女によって亜弥は中に引きずり込まれる

亜弥「えええ・・・私まだ何も・・・」

?「先~輩~。入会希望者が来ましたよっ!」

先輩「流々さん・・・また呼び出したんですか?」

流々「違いますよ!この子が扉の前にいたので連れてきたんですよ!」

先輩「で、あなた実際はどうなの?」

亜弥「自分の意志で・・・来ました。その・・・えっと・・・」

先輩「何?」

亜弥はゆっくり深呼吸する

亜弥「人狼同好会に入るためです。その・・・人狼について知りたいから・・・」

先輩「分かりました。入会届けは後でちゃんとだしてくださいね。

それでは自己紹介しましょうか。

私は村長華実むらながかみ。この人狼同好会の会長です。」

流々「あたしは谷村流々たにむらるる。よろしくねっ」

亜弥「天灯亜弥あまびあやです。よろしくお願いします。」

華実「ところで亜弥さんは人狼ゲームは全くの初心者ですか?」

亜弥「はい・・・。」

華実「それじゃあ・・・。まず説明からしましょうか。」

亜弥「お願いします!」

こうして亜弥の人狼ゲーム生活はスタートした。

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