ロンドン日帰り観光攻略メモ

 まずそもそもイギリスに旅行に行ったとして、最初はロンドンだろという感じがするんで、他の地方からロンドンに行くパターンがどの程度一般的なのかはわからんのだが、まあそういう人向けの日帰り情報をお伝えしておこうと思う。つうか俺は逆順をやってしまって後悔したという話。


 ロンドンの窓口はEUSTON(ユーストン)という駅である。多分。これもなんか全部調べ尽くしたわけではなく、当日朝、「とにかくロンドンに行きたいんだが……」つって教えてもらった感じなので、もっといいルートがあるのかもしれません。往復£33。まあまあするけど、バーミンガムからは150 kmくらい離れているようなので、旭川くらいまで行くと思えばまあそんなもんか。


 いずれにせよ、ユーストンにつくと、underground (subway、地下鉄のこと)があって、で、ここの地下鉄の券売機は相当親切で、なんと日本語表記が選べる。と言うわけで、「まあ、1日乗車券買っとくか」と思うかもしれないが、あのー、いらないです。日帰りだったら。つうか、初手で地下鉄乗ろうとするのがたぶん間違っている。


 俺は「やっぱバッキンガム宮殿とか見たいよね」って思ったんで地下鉄乗ったのだが、逆ルートの方がいいと思います。ちょっと説明します。


 まず、ユーストン駅から徒歩5分くらいのところに、「キングス・クロス駅」と言うのがあって、これは知ってる人は「おお」と思うであろう、ハリー・ポッターが登校するのに使っている駅である。なんか勝手にレトロな駅を想像していたが、全然近代的だった。で、9月1日というのは日本と一緒でというか、日本で言う4月1日に相当するんで、なんなら日本以上に「back to school」の日みたいですね。と言うわけで、「back to Hogwarts」(ホグワーツはハリー・ポッターの通ってる学校の名前)イベントをやってて盛り上がっていた。まあそう言う感じで、ハリーポッターに萌えがある人は寄っておくと良いでしょう。駅自体も活気があって、結構面白いと思います。俺は買い物はあんま興味ないのですぐ立ち去った。ちなみに隣のSt.なんとかと言う駅からユーロスター(フランスに向かう海底列車)の乗り口もある。ほとんど飛行機の乗車口みたいなノリで、「えっ、ここから飛行機が飛ぶわけ??」って混乱したが、よく見たらユーロスターだった。


 それから、このキングス・クロス駅の隣には「大英図書館」があって、この中にはミュージアムがあり、なんか明治の小学校のポスターとかが展示されているほか、あの「マグナ・カルタ」がある!! って、確かに「おお〜」とは思ったんだが、なんでしたっけ、「マグナ・カルタ」って。法律? これで高校の地理歴史の教員免許を持っているのですが、大丈夫でしょうか。日本の教育の行く末は……。

 で、バッキンガム宮殿とかの方角に向かっていくと、まず「大英博物館」があるんすわ。徒歩1キロくらいかなあ。俺は前述の通り逆ルートを通っちゃったんだけど、いやー先に来れば良かったなと思ってね。何せ17時で閉まるんすよ。だからほんとちょろっとしか見られなかった。まあ、本気で見出したら、「日帰り」ここだけで終わっちゃうと思うけど。

 しかし大英博物館の収集物見ていると、「さすが大英帝国」って思うね。これは皮肉な意味でです。簒奪しすぎでは? と思う。いやもちろん北海道でも「アイヌの歴史展」とかはやるわけで、いやいやあんたら勝手に「中央」政府を名乗ってアイヌから簒奪してきましたよね、そのなんか「奪い取ってきた」みたいなことをぼかして、「こんなに素晴らしい文化があったんですねえ」じゃあねえよって思われそうだなって思うわけだが、規模が。全然。何個ピラミッドから盗掘してきたんだよという。いやまあ正当に買ってるのかもしれないんですけどね。そらミイラの呪いも受けますわと言うくらいすごいでかいものがいっぱいある。まあただ正直言って見てる側からしたら面白いですからね。タダだし。と言うわけで、最初は大英博物館をおすすめしたいところです。


 ほんで、ここをさらにバッキンガムの方に下って行くと、「あからさま修学旅行お土産屋ゾーン」がある。ダンシング・ハー・マジェスティ・クイーンとか、ハー・マジェスティ・クイーン・お風呂に浮かべるアヒルちゃんとかが売ってる。イギリス人は自分らの女王をなんだと思ってるんだ? 不敬では? (ダンシング・今上天皇とか売ってるのと同じことじゃんねえ) 

 いやー、しかしこんなにお土産物屋らしい土産物屋はこの旅で初めて見たよ。これこれ〜!! 今度知人の子供が生まれるんで、まあパディントン(ぬいぐるみ)でも買ってってやるかと思ったら、クソ高いすね。35£(円安のせいでもあるが、六千円くらい)とかする。ぐぐぐ……。まあ、マジでのテディベアはもっと高いのもあるらしいし、この辺で勘弁してしておいてやるか。ああ、そうそう、俺はバナナマン日村勇紀のファンなので、「I💓地名」Tシャツが結構好きなんだけど(日村さんはアイラブTシャツコレクター)、ロンドンはすごい。多分「恥」とかの概念がない。さまざまなアイラブTシャツが売られまくっています。あと、オックスフォード・ユニバーシティTシャツね。最近日本の観光地も、ちょっとおしゃれなTシャツとか売ろうとしてて、あんまアイラブTシャツを見かけないのだが、一定の需要はあると思うんで作ったほうがいいと思う。あと東大は東大Tシャツを作ろう。北大も、まあ北海道ではそれなりに有名なんだから(ですよね?)、真ん中にドンってエンレイソウロゴ入れた「北海道大学」Tシャツ・パーカー作って、土産物屋に降ろせばいいと思う。これも一定の需要があるんだって。世界に目を向けろ!


 ほんでこのへんにナショナル・ギャラリーがあって、ここも入館無料。で、レンブラントとか、レオナルド・ダ・ヴィンチとか、モネの睡蓮とか、ゴッホのひまわりとか!! とにかく『ギャラリー・フェイク』で聞いたようなやつは大体ある。あと、なんか、波の上に船が傾いてある絵、これは美術の資料集で見たんだったか、社会科の便覧で見たんだったか忘れたが、それとか。これも見てると無限に時間が使えますね。まあ、宗教画が多いんですけどね。しかし、バカみたいなことを言うが、ダ・ヴィンチは絵が上手い!! いや別に他の人が下手っつうわけじゃあないですよ。でも、なんかやっぱ、「あーなんか柔らかそう〜」みたいな。「ダ・ヴィンチ顔」というか。モナリザしか知らないし、モナリザは生で見たことないけど。


 あと、「印象派」って悪口なんすよって言うのも、まあ、わかるな〜と思った。それまでちゃんとこう、言ったら写真見たいにさあ、キレーな風景とか書いてる人たちがいるわけですよ。そこに巨大な絵がバーン!! なんかぼやーっとした色があって、「ハア?」って思ったら、「睡蓮で〜す」って言うわけ。で、言われたら確かに、「ああ、これが睡蓮かあ、確かに」みたいな部分がある。ってのを見たらやっぱ、「いやいやいやこんなん印象だけじゃん。ハア? ちゃんと絵を描いて欲しいんですけど??」とか思うだろうなあっていうか、俺が「現代アート」に感じている感じ(いや言うて単にトイレじゃん、とか)みたいなのを当時感じたのではなかろうかってすごい思った。っていうくらい、なんか、段階的に印象化したって言うより、急に印象派になる感じがするんすよねえ。


 まあ、見ての通りなんですが、こういう視覚芸術を鑑賞する素養が全くないです。なくても結構楽しいよ。おススメ。で、ここを下っていくとトラファルガー広場、ピカデリーサーカスとかがあって、すっげえでかい自然公園があり(これがGreen Parkなのか?)、そこからちょっと東にいくと「ロンドン・アイ」(観覧車)「ビッグベン」「ウェストミンスター宮殿」があって、西側にいくと「バッキンガム宮殿」があります。まーーーーー細かい造作のあるでけえ建物なんですわ。これは皮肉でもなんでもなく、「さすが大英帝国……」って思うね。世界の中心だったんだな〜って感じの豪華さ、荘厳さである。ボスの1人や2人はいてもおかしくないですね。


 ほんで、ここまでつくとGreen Park駅というのがあって、ここから地下鉄でEustonに戻れば、日帰り観光完了ってワケ! 俺は「地下鉄結構乗るかなあ」と思って一日乗車券(14ポンド、めちゃ高い)買っちゃったが、実際はこの片道だけで十分なので、そう考えるとこのルートが初見の場合はおすすめだと思います。ちなみにこのルートだけで28000歩歩いてますので、まあ、1日で歩ける限界でしょ。もちろん、ツアータクシーとか雇ってなんかしてもらおうという場合とか、ぜひバスに乗ってあちこち周遊しようという場合はその限りじゃあないが、貧乏旅行をしようと思う皆さんはぜひ参考にしてください。


 本当はベイカー街とかグリニッジ天文台とかも見に行きたかったんだが、全然時間なくて無理でしたね。ロンドンで2〜3泊したかったぜ。で、この観光中にPCRの結果もきて、無事not detectedと言うことで、MySOSに登録したらさっきブルーになっていた。よかったよかった。あとは飛行機さえ飛べば帰れます。もうちょい観光したかったが、まあ、仕事がてらと言うことであれば十分満喫したなと思いますね。赤フラベベも取れたし、ポケモン的にはほぼ言うことないです。


 帰国後、1日待機っていうか、昔の検疫長時間かかってた時の名残でまだ「帰国後5時間は空港にいることを想定してね」という通達が出ていて、「なわけねーだろ」と思ってはいるものの、通達に従って帰国日(3日)は一泊するんで、体重報告自体は4日になるかと思います。痩せてることを祈っててください。こんだけ歩いてるんだから。ねえ。ま、飯を食ってないとは言ってないが……。それではまた。

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